GINZA CUVO

2011年10月アーカイブ

最後に

これまで数回にわたって、正しい美容クリニックの選び方について述べてきたが、その内容は私が開業してから過去7年間の経験に基づいて学んだことを中心に記載した。そのまとめとして特筆すべき点はなんと言っても、紙面広告から急速に取って代わったインターネット広告に関してである。

インターネット広告は諸刃の剣であり、うまく利用すると非常に有効な宣伝ツールである反面、クリニックにとって不利益な情報も一気に広がるリスクがある。もちろん適切な診療を行う限り、不利益な情報が広まる可能性はないので、治療を提供する我々は、患者様の利益最優先の治療に努めなければならない。

これまで述べてきたように、インターネット情報は信憑性のあるものと、全く信憑性のないものが、まさに"玉石混淆"の状態で提示されている。 インターネットを利用するお客様も、この手段をあくまで一つの情報収集ツールとして活用すべきで、そこにある情報を決して鵜呑みにすべきではない。

当クリニックは、ある時期からインターネット完全依存の宣伝広告からの脱却を試みた。その理由はインターネット上の露出を減らすことで、明らかに冷やかしで来院したり、治療に対する理解力の乏しい顧客層の治療を回避するためであった。

その結果、 治療件数は従来の2/3程度まで減少したが、良質の顧客層のみに治療が行えるようになった。その分、時間的余裕が生じたので、より丁寧な治療が行えるようになった。またいわゆる"クレーム患者"もほとんど皆無となり、極めて良好な診療環境が得られるようになった。

美容外科はかなり一般的になったと言われるが、その敷居はまだまだ高いと言わざるを得ない。依然クリニックを訪れる患者様の中には、まるで"清水の舞台から飛び降りる"ような覚悟でクリニックの門をくぐる方々も少なくない。

そういった患者様たちは、期待通りの結果が得られると、美容医療の価値を心底知るであろう。逆に、その結果に納得がいかなかったり、予想以上に高額な治療費を請求されたり、痛い経験など、一度でも嫌な思いをした患者様は美容医療自体を全否定するようになる。

つまり、そういった嫌な経験をした患者様は、それを経験した施設のみならず、2度と美容医療を受けようとは思わなくなるので、そういった顧客層が増えるほど美容医療業界全体の規模が縮小に向かってしまう。

人は良い噂より、悪い噂を10倍広める生き物である。技術や経験を持ち合わせず、一攫千金を狙ってトラブルを起こす医師は、自分のクビを締めるのみならず、この業界自体にも多大な悪影響を及ぼすことを忘れてはいけない。

また、競合他院の悪口を言って、自らのクリニックへ顧客誘導を図る輩も少なくないと聞。だが、そのような悪意のある行為も、結局は業界自体の縮小をもたらし、巡り巡って自らのクビを締めることになる。このような自己利益を優先にした行為は、患者利益を最優先にすべき医師の大原則からかけ離れており、その医師のモラルを疑わざるを得ない。

美容医療は我々の容姿上のコンプレックス、老いに伴うしみ、しわ、たるみ等を解消する画期的な医療である。このすばらしい医療を発展させるには、この医療につきまとう 拝金主義と決別し、通常の医療同様、患者様の利益を最優先にする大原則を決して忘れてはいけない。

最後に美容治療を受けるべきか、その治療をどの施設で行うかについて述べるが、このような重大決断は、治療を検討しているクリニックを実際に訪れ、担当医師と腰を据えたカウンセリングを行うべきである。そのカウンセリングを通して、自分の心や直感に訴える信頼感を築けたならば、治療を前向きに検討してもよいであろう。

結局、美容医療も従来医療と同様、人(患者)と人(医師やスタッフ)の信頼関係を基盤として、はじめて良好な医療が行われる。これまで何度も述べてきたように、 現代人は知らず知らずのうちにインターネット情報( デジタル )などに捕らわれ、盲信しがちである。

だが本当の医療は、インターネット( デジタル )など、あくまで情報手段の一つに過ぎないものに捕らわれるべきではなく、我々に生きる活力となるボランティア(奉仕)精神、思いやりや感謝などの良質な感情(アナログ)を最優先に行われるべきである。そしてこういった感動(アナログ)が美容医療を盛り上げる最大の鍵となることを明記して筆を置く。


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