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症例写真詳細

50歳 女性 2016年11月20日

治療前
左下顔面頬脂肪(バッカルファット)軽減・調整術治療中
治療直後
治療2日後
治療11日後
治療1ヶ月後

診察

治療前写真-1を観察すると両下顎骨切り部分に凹みがあり、特に右側で症状が強くしわも出現してます。

経過

以前から下顔面の張り・膨らみが気になり他院カウンセリングに行ったところ、下顎(エラ)骨の張り出しが原因と指摘され、約2年ほど前に下顎(エラ)骨切り手術を行ったそうです。その後下顔面両側の凹み症状が現れ、特に右側ではしわも気になるそうです。これらの症状を解決できる糸口を模索して、当クリニック来院しました。

治療方針

本人は当クリニックホームページを観た結果、頬脂肪(バッカルファット)を調整すれば上記症状を緩和出来るのではと、頬脂肪(バッカルファット)軽減術に関心を抱いたとのことです。
本症状をより詳しく分析すると、下顎骨・骨切り術によって下顎骨上部に覆い重なったバッカルファットが相対的に目立ち、凹み・しわが誇張されている状態と判断しました。
そこでこの下顎骨・骨切部位に沿うように頬脂肪(バッカルファット)を軽減・調整することで症状の改善を図ることにしました。

治療後の評価

左下顔面治療中写真-2では下顎骨上部の黄色みを帯びた頬脂肪(バッカルファット)が排出されています。右下顔面でも同様の頬脂肪(バッカルファット)が排出されました。
治療直後の写真-3を見ると、治療が支障なく終了したことがわかります。
治療2日後の写真-4を見ると、腫れもほとんどありません。
抜糸時に来院した治療11日後の写真-5ではすでに治療前の凹みが改善し始めています。
治療1ヶ月後の写真-6では凹み症状はほぼ改善していますが、治療前に顕著だった右頬のしわは依然存在しています。このしわは、2年前に行った下顎骨・骨切り術で、皮膚にアンバランスが原因で生じたものです。今回頬脂肪(バッカルファット)軽減・調整にて皮膚アンバランスを解決したので、しわも次第に改善すると思われますが、もし治療後数ヶ月経過しても残存していれば、一度ヒアルロン酸注入などで症状緩和を図るべきかもしれません。
さてここで下顔面のたるみ・膨らみ症状を引き起こす原因を改めて分析すると、下記4つの原因が考えられます。

1.皮膚自体の緩み
2.肥満による皮下脂肪蓄積
3.咬筋(いわゆるエラを形成する筋肉)の過剰発達
4.下顔面深部に存在する頬脂肪(バッカルファット)膨隆・下垂
5.生来からの下顎骨の張り出し

本症例は他院で上記5を解決すべく、下顎骨・骨切り術を受けましたが、この治療の第1選択は必ずしも適切でなかったと判断されます。何故なら下顎骨・骨切り術を行った結果、治療前に存在しなかった頬の凹みやしわが出現したからです。
本症例では下顎骨・骨切り術前に、上記1~4の範疇で改善すべき方法をまずは模索すべきでした。
この患者さんを診察すると上記1症状はなく、体型も痩せ型で上記2に対する治療、すなわち下顔面の脂肪吸引の適応も高くありませんでした。また上記3は咬筋の過剰発達が原因で下顔面のたるみ・膨らみが目立つ場合で、その際はボトックス注射にて症状改善を図りますが、本症例ではその治療適応も高くありませんでした。
しかし治療前写真-1の如く、下顎骨・骨切り上部に覆い被さった頬脂肪(バッカルファット)の存在が明らかであり、下顎骨・骨切り術を行う前に、上記4の頬脂肪(バッカルファット)軽減・調整を優先的に行い、下顔面のたるみ・膨らみ症状解消を図るべきだったのです。
美容外科治療で一般的に言えることですが、治療選択の判断は出来れば治療(手技)深度が軽い方を優先的にすべきで、それらの治療の適応が乏しい場合に限って、より治療深度が高いものを段階的に選択すべきなのです。
本症例では上記1〜3の治療適応が低かったので、次に選択すべきは上記5の下顎骨・骨切り術ではなく、上記4の頬脂肪(バッカルファット)軽減・調整術だったのです。
しかし、患者さんがどの美容外科治療を選択すべきかの判断を迫られたとき、治療内容に不慣れな患者さんがその判断することはほぼ不可能で、診察した医師の勧めをそのまま受け入れるのが一般的でしょう。しかし医師の勧める治療内容に万が一疑問や不安を感じた場合は、言われるままの治療を受け入れるのではなく、他院でのセカンド・オピニオンを参考にするなりして、今一度冷静な判断をすべきでしょう。

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