2025年8月16日
ギネスビール
ぼくが初めてギネスビールを飲んだのは1990年代中半の米国留学中で、何故なら当時留学していた研究室(ロックフェラー大学院)の上司がアイルランド出身の医師だったので、毎週金曜日仕事帰りに研究室が所在したマンハッタン・”アッパーイースト”と呼ばれるセントラルパーク東側にあったアイリッシュバーで、上司たちとアイルランド発祥のこの黒ビールを飲んだのがきっかけで、それ以来僕はすっかりこのビールが気に入っていて、今でもビールを飲む機会があれば真っ先にギネスビールを頼むほどです(^_^)
ところが、不思議と日本人でこのギネス愛飲家は限定的で、もしくは好き嫌いがハッキリ分かれるようで、僕のようにギネスビール派はこればかり飲むし、そうでない人は一切口にせず、普通の黄金色のビールを飲むのが常ですが、それはギネスビールが日本で普通のビールほどは流通しておらず、代わりに日本のビールメーカーが製造販売する黒ビールを飲んでも、残念ながらギネスビールほど美味しくないので、それを飲んだ人たちが”黒ビールはあまり美味しくない。。”とギネスも含め、黒ビール全体にネガティブな先入観を抱くからかもしれません(>_<)
そして最近の若者たちですが、”IPA(India Pale Ale)”と呼ばれる、18世紀末インドがまだ英国植民地だった頃、インド在住の英国人たちが英国からビールを海上輸送する道中痛まないよう、防腐剤の役割を持つホップを大量に入れた為、香りと苦みの強いこのクラフトビールのファンが多いらしく、僕もクリニック勤務の若者たちとIPAを飲みにそれを専門に扱うバーに行くと、そこは多くの若者たち賑わっていましたが、IPAはアルコール度数が5~7%と普通のビールが4~5%なのに比べやや高めなので直ぐに酔いやすく、それが僕にとってはやや違和感がありこのビールのリピーターにはなり得なかったので(>_<)、やはり好みは人によって様々なようです。。

話しをギネス(黒ビール)に戻すと、このビールは古くからアイルランドで愛飲されており、その逸話にギネスにはミネラル・ビタミンなど栄養が豊富で、当時妊婦さんたちが妊娠時の栄養補給にこのビール多飲したらしく、そうすると何故かアイルランドの新生児たちに中枢神経系障害がそれ以外地域の新生児より多発し、その原因を疫学的に調査したところ、アルコールによる胎児への悪影響であると判明し、それ以来妊婦さんのアルコール飲酒は絶対禁忌となったのが有名ですが、裏を返すとそれほどギネスビールには栄養があって美味しいとの証明でもあるのです(O_O)
最後に僕がこのビールを気に入っている理由をいくつか挙げると、このビール上部にはまるでカフェラテのようなクリーミーな泡立ちがあり、そこから飲み始めるとまるでコーヒーのようなコク・香・苦みがあること、しかも僕はキンキンに冷えた飲み物が苦手ですが、このビールだけ他のビールと違ってあまり冷たくせずに、ほぼ赤ワインのような温度でその味わいを楽しめるからで、もし皆さんも機会があれば都心部にあるアイリッシュパブもしくは英国パブで、本場アイルランド直輸入のビール樽から直接注いだギネスビールを味わって頂き、ホンモノの黒ビールを評価をして頂けたらと思います。(^_^)