2025年11月15日
笑顔の価値
人間と動物の決定的な違いは笑顔の有無だと僕は思っていて、何故なら動物もそれなりに感情表現が可能であり、例えば犬は人間に心を許しているときは耳や尻尾を垂らしたりお腹を見せるし、逆に警戒しているときは耳や尻尾を立てたり、牙を見せながらうなり声を上げるし、人間に近い霊長類(猿やチンパンジー)ともなると口角を上げて人間の笑顔に近い表情を作ることもあるようですが、それは笑敵の威嚇・攻撃をかわすのに自らの劣位を示す服従サインらしいので、人間で言うところの”苦笑い”・”愛想笑い”で人間の笑顔のような優しさは表現出来ないのです。


なので、哺乳類の中でも人間だけに与えられた笑顔はプライスレスの価値があるはずで、いかに笑顔を活用するかが人間の重要資質の一つと”ピン”と来たので今回は笑顔の話をしますが、僕が”笑顔が凄い!”と感じたのが今から30年ほど前米国留学時代、ニューヨーク州ロングアイランドにあった研究室から車で当時僕が住んでいたマンハッタンに帰宅途中、いつもロングアイランドからマンハッタンに入るのにイースト・リバーにかかるクイーンズボロー橋で渋滞に巻き込まれ、特に週末は混雑が激しくこの橋を通り抜けるのに30分以上近くかかることもありました(O_O)(O_O)

週末のあるとき僕は、仕事後マンハッタンで用事があったにもかかわらず時間が押していて、一刻も早くクイーンズボロー橋を渡らねばならず、この大橋上でマンハッタンに入る際二車線が一車線へと狭まる場所で、少しでも前に出ようと横の車としのぎを削っていましたが(^0^;)、米国のドライバーたちもなかなか強硬でお互い譲らずの攻防の中、僕も若かったせいか簡単には諦めずギリギリまで粘っていると、僕の真横にいた一台の車も決して譲ろうとせず、前方の一車線に先に入ろうと争っていると遂にお互いの車同士がぶつかる寸前となったので、急ブレーキを踏み僕は怒りとともに相手ドライバーの顔を睨むと、その車を運転していた黒人の若者と目が合いましたが、その際は相手も怒っているだろうと思いきや、なんと肩をすぼめながら”ニコッ”と微笑み返したのです。

その笑顔を見た瞬間、僕の怒りはあっという間に消え去り、反射的に僕も彼に笑顔を返して前方の道を彼に譲りましたが、つまり笑顔を見た途端僕の怒りを一瞬で静まり、相手に先を譲る気持ちの余裕が生じた訳で、僕は直ぐに眉間にしわを寄せた怒り顔で相手を睨んだ自分が恥ずかしく思えた程だったので、笑顔には強いポジティブ・パワーがあり、それ以来些細ないざこざもお互い笑顔を見せたらきっと直ぐに解決出来ると知り、笑顔こそ平和をもたらす人間の最大資質と確信し、笑顔は使い放題なので僕も残りの人生、出来るだけ多くの笑顔を見せられるよう努めたいと思っています(^_^)
