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美容外科を志してー1(研修先の選択)

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日本で美容外科が普及し始めてからすでに長い年月が経過し、この医療もそれなりの歴史と実績が積み重ねられてきたが、僕がこの医療の門を叩いた2,000年初頭、従来まで存在した老舗的美容外科で技術を習得した外科医たちが独立し、当時美容外科医療施設が皆無だった地方都市にチェーン展開していた頃でもあった。

 

ただチェーン店型美容外科の展開は、ビジネス(利潤)追求がその主目的と思われ、この時期、美容外科医療がアカデミックな意味で順調に成長した時期とは言えないが、こういったチェーン店が美容外科の存在価値を世に知らしめたことでは十分に貢献した時期であっただろう。

 

さて、僕が美容医療に入門する決意を固めた際、短期間に多くの症例経験を積める当時勢いのあったチェーン店型美容外科に入職するか、それとも今から80年以上前から、東京新橋で日本初の美容外科老舗、十仁病院を選択するかで僕は頭を悩めた。

 

というのもチェーン店型美容外科に入職すれば、直ぐに外科手術を習得出来たであろうが、美容外科医療において治療技術の習得は診療の一部に過ぎず、この医療で真の実力を得るにはこの医療ならではの診察方法、治療適応の見極め、患者さんのみならず病院スタッフとの円滑なコミュニケーション技術等を習得せねばならない。

 

そういった治療技術以外のことは歴史と実績のある施設のほうが、より充実して学ぶことが出来るはずで、十仁病院が良いのだが、当時の十仁病院は、上述の如くそこから独立した多くの医師たちがそれぞれの独自のクリニックを立ち上げ、患者さん達が分散していった時期でもあり、

かつての老舗の勢いを失っていたため、正直症例数はさほど多くなく僕は十仁病院で十分に美容医療を学べるのか正直不安ではあった。

 

だが敢えて真っ先に美容外科手術を習得したいというはやる気持ちを抑え込んで、敢えて症例数が少なくとも美容外科医療を基礎から学ぼうと十仁病院を入職先に選んだが、それは”オセロゲーム”例に挙げて説明すると、オセロゲームの目的はいかに多く自分の石を獲得するかで、このゲームで出来るだけ多く自分の石を得るには、ゲーム盤の四つ角をいかに確実に取得出来るかが鍵となる。

 

というのもゲーム序盤、どんなに沢山自分の石を獲得していたとしても、ゲーム終盤に相手に四つ角を押さえられると、それまで獲得していた自分の石はすべて相手に捕られてしまうのと同様、自分の石を治療技術だとすれば、どんなにゲーム序盤(研修初期)に多くの石(手術技量)を獲得しても、ゲーム後半(研修後期)に四つ角(手術技量のみならず、コミュニケーション能力、この医療への情熱、そして愛情・思いやり)が獲得出来ていなければ、ゲームに勝利(この医療で成功)出来ないからだ。

 

これは古くからの諺で”急がば回れ”とあるように、物事の習得には決して性急になるべきではなく、じっくり腰を据え、最初はどんなに時間がかかってもしっかりと基礎を積んだほうが、最終的には揺るぎない実力が得られる事を示す良い例といえる。

 

そして十仁病院を研修先として選択したが故に、案の定、当時の十仁病院・梅澤院長は僕にいきなり美容外科手術を教えるのではなく、まずは患者さんとのコミュニケーション、特に美容外科医療を求める裕福な方々への接遇から教え込まれた。

 

驚くべきことにその研修内容は、梅澤院長のお母様が大森のご自宅で病床に伏していた際、当時慶応大学医学部付属病院内科医長が定期往診にいらしていたが、なんと僕は梅澤院長とともに院長邸を十仁病院診療時間中に訪れ、その医長の往診風景の見学からスタートした。

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