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2022年9月19日
目の下のクマ(くま)、たるみに対する結膜面アプローチによる下眼瞼形成術の治療成績-2

対象と方法

2007年4月1日から2008年3月31日までの1年間に、目の下のクマ(くま)、たるみ治療に訪れた1044名(女性936名、男性108名、平均年齢、41.2歳、範囲19−75歳、標準偏差9.88) の治療成績を分析した。

来院時に問診票を記載させ、治療目的、これまでの美容治療歴の有無を確認した。特に眼瞼周囲の治療歴がある場合は、治療年月日、治療法、治療回数等についてその詳細を記載した。 また、喫煙歴と眼瞼周囲の色素沈着の強い相関関係より、現在、過去の喫煙歴の詳細を確認した。糖尿病、高血圧、感染症など治療やその回復に影響を及ぼす病歴についてもスクリーニングを行った。診察は座位にて下眼瞼の診察を行い、その際、下眼瞼脂肪量、下眼瞼皮膚色素沈着及びしわの有無、その左右差を調べた。

治療前に背景を青色とた壁の前に座位で姿勢を正し、室内灯のみでフラッシュを用いずに顔正面と目元拡大の2枚の写真撮影を行った。治療後に訪れた再診の患者さんにも同様の条件で写真撮影を行った。

日本美容外科学会で推奨するインフォームドコンセントに基づいて、治療を受ける患者さんに治療の目的、回復までの経過、合併症や後遺症の可能性等についてその詳細を説明した上で、原本とその複写に署名をもらった時点で治療契約の成立とした。

手術は仰臥位にて鎮静剤(セルシン10mg)を静注し、沈静化をはかった上で局所麻酔として下眼瞼に1%キシロカイン(10万分の1アドレナリン)を片側3〜6mlを注入し、麻酔が効力を発揮するまで5分程度経過してから治療を行った。下眼瞼粘膜の進入は高周波レーザーメス(エレマン社)を用い、出力27J にて水平方向に割を入れ、下眼瞼遠位端に向かって剥離を行った。進入はFig-2の如く、隔膜前方アプローチ法を用いた。

Fig-2

下眼瞼内側から外側まで隔膜(Septum)を露出させ、そこから膨隆する下眼瞼脂肪をペアン鉗子で保持しながら余剰部位を随時切除した。 下眼瞼皮膚が良好な位置に挙上するよう 真皮と下眼瞼脂肪組織を結合させるLockwood suspension ligament等を皮下組織から解離した。血管叢の多い下眼瞼内側脂肪と外側眼窩底部の止血を入念に行い、完全止血を確認した。下眼瞼結膜面は縫合せず開放創とし、粘膜面が反転しないよう、粘膜面が遠位、近位端で確実に整合しているのを確認して手術を終了とした。

治療後は目元をアイスノンで冷やしながら、1〜2時間程度安静にさせた。治療後処方はセフェム系抗生物質入り点眼薬1本を一日2~3回、5日間ほど注すこととセフェム系抗生物質内服薬を3日間服用するように指示した。

治療結果の分析は、治療約1ヶ月後に訪れた再診患者300名を抽出した。これらの患者に治療前後の写真を確認させた上で、満足度をチャートに記載させて満足度を評価した。合併症や問題点は、治療を行った医師による医学的見地に基づいて評価した。

目の下のたるみ治療について
目の下のくま治療について

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