2025年5月24日
薬剤欠品(品薄)状態。。
苦痛や機能障害を解決したり救命目的で行われる一般(保険)医療は、我々にとって必要不可欠なのは火を見るよりも明らかで、その医療行為を行うには医療器機・医薬品が不可欠にもかかわらず、2020年のパンデミックを契機に医薬品の品薄・欠品し始めており、その最たる理由は世界中を震撼させたパンデミック(ロックダウン)で世界の物資(医薬品減量)流通・医薬品製造が停止したからで、あのパンデミックは100年に1度しか起こらない前代未聞の有事だったのでそれも致し方ないと思いきや、それが収束して3年以上経過したにも関わらず、医薬品の欠品・品薄状態は改善するどころか次第に悪化しているようなのです(O_O)(O_O)
その悪影響は一般医療とは別の、所謂”幸せ追求”を主目的にした美容医療に真っ先に忍び寄り、それもそのはず重要な医薬品は生命に直結する一般医療へ優先的に供給されるべきであり、実際、政府(厚生労働省)もそのような施策をしているようですが、一般医療に従事する友人医師に医薬品・供給状況を尋ねると、なんとそこでも医薬品が品薄になっていると聞いたので、自体はかなり深刻なようです。。
パンデミック後、真っ先に品薄となったのが抗生物質で、手術治療中心に診療する僕のクリニックも今でこそ抗生物質の発注は可能になりましたが、当時は事前に確保していた在庫を節約使用しながら、なんとかやりくりし事なきを得たと思いきや、今度はこの薬剤が無いと直ぐに手術不可能に陥る局所麻酔(キシロカイン)が品薄状態となっていて、パンデミック以前は必要なだけいくらでも入手出来たは局所麻酔薬が、現在はまるで戦時中の配給制度のように週1度だけ、しかも薬問屋さんが配給可能な限定量のみしか得られず、つまり、今や美容手術件数は入手出来た局所麻酔薬量に合わせて調整せざるを得ない状態がずっと継続しています(>_<)(>_<)
さらにその追い打ちをかけるように、今度は麻薬系鎮痛剤(フェンタニル)や抗炎症剤(ステロイド剤)も品薄状態となり、現在これらの薬剤も極僅かな量しかされておらず、パンデミック以前のように医薬品を不自由なく使える環境が消滅した今、限られた薬剤を効率的に使用しながら(手術)治療していますが、今後なんらかの不測の事態が発生し更なる供給減少ともなれば、医療優先順位の低い美容医療は直ぐに麻痺・継続不能となるでしょう。。
そこで医薬品・品薄の原因検索すると真っ先に挙げられるが、①国の医療費削減政策を背景に薬価が下がり、製薬会社がこういった薬剤を製造しても儲からないので製造中止し始めた、②これまで海外依存度が高い薬原料供給がパンデミック以降滞り始めた、③ジェネリック医薬品の製造工程における不正が発覚し、行政処分(業務停止など)が相次いだからで、これらを鑑みれば本問題(薬剤品薄)は日本国力減退と直結しているだけにその早期解決は極めて困難なので、なんとか薬剤節約に努めながらこの危機を耐えしのぐくらいしかなく、どうしたものかと按じているのです。。