2025年1月19日
感染症時代の再来-2
昨年7月に”感染症時代の再来”という題目にて、人類の歴史を振り返ると常に感染症との戦いを強いられてきたこと、そして記録上最も古いのが紀元前5世紀のギリシャ戦争時期に発生した疫病(天然痘・麻疹)であり、14世紀には”黒死病”と呼ばれるペスト感染症が大流行し数千万人が亡くなり、20世紀初頭に発生した”スペイン風邪”(インフルエンザ)でも500万人が亡くなるなど、多くの人々が感染症の犠牲になったことをお伝えしました(O_O)
ただ20世紀初頭(1929年)、英国のフレミング医師が青カビから細菌増殖を抑制する物質・”ペニシリン”を発見し、それ以後様々な抗生物質が開発されたお陰で、それ以前は不治の病とされた”結核・ペスト”感染症などが次々と完治するようになり、その後1980年代に”AIDS”(後天性免疫力不全症候群)が世界中で大騒ぎなったものの、AIDSの原因であるHIVウイルスは同性愛者間感染が認められるますが、通常生活をしていれば感染の可能性はほぼ無いこと、さらにAIDS・著効薬が開発されこの病気で亡くなる人は殆どいなくなり、この感染症はもほぼ制圧されたので、もう感染症を恐れる必要は無いとそれ以降は高を括っていたのです。
その証拠に僕が大学を卒業した頃の1990年代前半から、新型コロナウイルス感染症が突如勃発した2020年まで、HIV・肝炎ウイルス以外で感染症がニュースで取り沙汰されることも殆どなく、医療界でも感染症はあくまでマイナー分野として位置付けられていましたが2020年以降それが一気に逆転、今や感染症に関するトピックスがニュースで語られない日がないほど日常的に目・耳にするようになり、人類は感染症を制御するどころか今や感染症の猛威に翻弄され、パンデミックによるロックダウンなどの行動制限、つまり我々の自由まで感染症にて制限される事態に陥ったのです(O_O)(O_O)
その原因の一つと考えられるのが抗生物質・耐性菌(抗菌剤が効かない細菌)の登場で、我々が抗生物質をむやみやたら・無分別に使用するようになった結果、細菌たちが突然変異をして抗生物質の薬効をする抜けるようになるからで、今や最後(最強)とされる”カルバペネム”系抗生物質も効かない”スーパー・バクテリア”(腸内細菌)が誕生し、もしこれらが蔓延し猛威を振るい出せば抗生物質が無かった時代のように、多くの人たちが再び感染症に打ち負かされる恐れが高く、世界保健機関(WHO)の警告によると2050年のがん死亡者が820万人、抗生剤・耐性菌による死亡者はそれ以上の1000万人になると予測されているほどです。。
なので近い将来、我々には再び感染症との戦いが待ち受けていることになり、思慮分別ある抗生物質の使用を世界レベルで求めることは勿論、1人1人が感染症に負けない体力(免疫力)を獲得・維持すべき時が来ていて、その為には生活習慣病に陥らないことを大前提とし、暴飲暴食の回避、歩行などの有酸素運動を積極的導入、良質睡眠の維持、出来ればオーガニックでバランス良い野菜・果物を多めの食事をするなど日々の生活を今一度見直す必要があり、そういった普段からの努力が大きな違い(免疫力の強さ)を産むはずです。