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僕のクリニックのもう一つの役割

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今から9年前、クリニック開業当初を振り返ると、当時は自分の打ち出した方向へクリニックが進むように最大限努力したおかげで、しばらくはその方向へ進んでいたと思う。だが美容医療では、ニーズ(需要)と供給のバランスが敏感なので、しばらくするとニーズが減少し始めるため、必ずしも思い通りの方向に進まなくなることが多い。そしてこの現象は、この分野で開業した誰しもが多かれ少なかれ経験しているはずだ。


さらに時間が経過すると、自分の打ち出した方向よりも、むしろ社会が必要とする方向にクリニックは向かい始める。それはまるで、風向き次第でヨットの進む方向が決まるのと同様なのだ。つまり向かい風が吹けば、ヨットは決してその方向に直接向かえないように、クリニックも治療ニーズがなければ、どんなにその治療を行いたくても行えないのと一緒なのだ。


当クリニックも、今さら僕がどんなにじたばたしても新たな方向性は生み出せず、すでに社会的ニーズで進む方向がほぼ決まった感がある。その方向性とは、ワン・ドクター制でカウンセリング、治療、アフターケアのすべてを担当し、必要最小限の美容外科治療のみを行うことである。


開業して5年ほど経過し、クリニックの方向性が定まり始めた時、僕はどうせワン・ドクター体制なのだからと思い、従業員の削減を初めとする、思い切ったクリニック縮小を図ったことがある。そうすれば経費も削減でき、容易なクリニック経営が行えると考えたからだ。


そして僕は、当時7人ほどいた従業員を3人まで減らしたが、従業員が少なくなると経費が削減されるので経営自体は楽になったものの、クリニックの雰囲気が以前と比べてどことなく寂しくなった。そして日々の診療の張り合いが減り、しばしば虚無感に捕らわれたのが記憶に新しい。


今振り返ると、僕はクリニックが順調に運営されているにもかかわらず、縮小路線を図った訳だが、その行為は間接的に利幅を増やそうとする、いわゆる"収益優先の経営方針"と何ら変わりがなかったのだ。そして最近になって僕は、医療を提供するクリニックのもう一つの重要な役割に気がついた。


それは、クリニックがの従業員への雇用環境を創出する役割である。そしてクリニックが担うこの役割によって、活性化した明るい希望に満ちた社会の創造へ貢献出来るのだ。クリニックのこの重要な役割に気づいてから、僕は再びクリニックの人員を増やし、現在は以前と同様、7人の従業員と共に賑やかに診療を行っている。


僕の行う美容外科治療のニーズは、先述の如くすでに決定しているので、今後僕はこの治療を確実に行ってゆくのに専念するだけで良いだろう。そして、新たな技術を習得する必要がさほどなくなったので、その分余力が生じるようになった。その余力を僕は今、従業員たちの教育に費やすようにしている。特に、これからの日本を担う若い従業員には、僕たち旧世代の人間が培ったノウハウを出来るだけ伝える責任があると感じている。


この新生代の人たちがその能力を向上させ、人間的に成長すれば、彼女・彼らの作る新しい時代は明るく希望に満ちたものになるに違いないからだ。今後の僕の課題は、クリニックを出来るだけ安定させ、良い治療を継続的に行うとともに、有能な新世代の人たちを創出する場を提供出来たらと思っている。


銀座CUVOクリニック公式サイト

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