GINZA CUVO

2013年2月アーカイブ

先日ニュースを何気なく見ていると、センター試験が無事終了したとの報道があった。僕もかつてセンター試験の前身だった共通一次試験を受験して大学に入学したせいか、毎年この時期は受験に関する報道は他人事でなく見入ってしまう。


北海道出身の僕には知り得なかったが、関東ではこの頃同時に私立中学校受験の時期でもあるらしい。すなわち毎年この時期、この地域では約4万人程の小学6年生が競争率10倍ほどの狭き門を争って受験すると報道されていた。


僕が受験生の頃、我が国では"学歴社会と終身雇用"、そして"年功序列と右肩上がり"などといった言葉が一般的だった。つまり、良い大学に入学さえ出来れば優良企業に就職でき、そのままエスカレーター式に昇進し続け、将来安泰という世の中だった。


だが時代とともに社会事情は変遷し、実力・成果主義が主流になりつつあり、かつてのように良い大学に進学したからといって生涯安泰などとは言っていられなくなった。したがって、かつて"受験戦争"と言われた受験至上主義は解消されたと思いきや、先行き不透明

な現在、依然高学歴志向が継続している。それが小学生たちをいまだ受験に駆り立てる主な要因なのだろう。


先日僕のゴルフ仲間であり、受験勉強では頂点を極めた皮膚科医の先輩に、受験について尋ねてみた。彼は東大医学部卒、つまり理系の中で最も偏差値の高い、いわゆる"最難関の入試"を突破した秀才なので、彼の受験にまつわる話は非常に参考になると思ったからだ。


北海道では私立中学校はほとんどなく、ほぼ全ての小学生が公立中学校に進学する。ところがこの先輩の話によると、関東・関西方面では小学生の2~3割程度が私立中学校を受験するらしい。そして競争率の激しい中学受験に見事合格した中学生たちは、同系列の私立高校に自動的に進学して、一流大学受験に備えるとのことだった。


この東大医学部卒皮膚科医の先輩は、やはり関西にある有名私立進学高校で教育を受けたが、その教育方針を聞いて僕は今さらながら唖然とした。何故なら彼が学んだ高校では、僕が学んだような通常の公立高校で使用する3年間の教科書を1学年のうちに終了する。そして残りの2年間を大学受験勉強にすべて費やすので、まるで浪人生が大学受験予備校に通う体制を現役高校生が行うのに等しいことを知ったからだ。


つまり僕のように一般公立高校に通う高校生と、この先輩のように私立進学高校の高校生ではスタートラインが全く異なり、太刀打ちのしようがないと今さらながら気がついたのだ。当時の僕にとって、東大医学部生たちはまるで"雲の上のような存在"で、どんなに勉強してもかなわないと、学力に関する劣等感に苛まれていた。


そしてその劣等感は"優等生ではない自分"というトラウマとして残り、現在の僕にもと少なからず影響を与え続けていた。だがこの先輩の話を聞いてから、もし僕も最初から高いスタートライン、つまり関東・関西の進学校で勉強していたとすれば、もっと高学歴を得られていたかもしれないと思えるようになった。


そして現在のように東大医学部卒の先輩とも同じ目線で話が出来ることから判断しても、北海道の国立大学医学部を卒業した僕の学歴(大学の学力レベル)は現在においてさほど影響がないことを実感している。そして、そろそろ過去の"学歴コンプレックス"を捨てて、卑屈にならずに"今(現在)をより充実して生きる"べきだと感じている。

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