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ブランド品好きな日本人

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クリニックの近所に、小さな革製品を扱ったお店がある。店主がイタリアで直に買い付けた物や、彼がデザインしたものをイタリアの職人が製造した物を、このお店では扱っている。実際に製品を手に取ると、その質感は一流ブランド品となんら変わらない。

店主はとても気さくな方なので、これらの製品について何でも教えてくれる。その話でとても驚いたのは、彼が仕入れるアイテムの材料や、それらを作る職人は、高級ブランド品メーカーとほぼ一緒ということだ。敷いて言うなら、このお店の製品と高級ブランド品の違いは、デザインとブランド名だけらしい。

すでイタリアを150回以上訪れたという店主の目は良く利き、このお店のデザインも高級ブランド品と何ら引けを取らない。すなわち、彼のお店のアイテムと高級ブランド品との違いはブランド名があるかどうかだけだ。

彼曰く、高級ブランド品は原価の10倍の値をつけるとのこと。つまり我々は高級ブランド品を購入するとき、製品価値そのものより、そのブランド名にお金のほとんどを費やしていると言っても過言ではない。ちなみにこのお店のアイテムは、製品価値はブランド品とほとんど変わらないにもかかわらず、その値段はブランド品の半額以下であった。

それにして日本人のブランド品好きは世界的に有名である。確かに他のどの国を訪れても、日本人ほどブランド品を身につけている人たちはいない。何故ここまで日本人はブランド品好きになったのだろう。それには下記の如くいくつかの理由が考えられる。

1.平均的日本人の懐が温かくなった。

2.戦後、日本の伝統固有文化が破壊され、価値観が曖昧になった。

3.ブランド製品のデザイン、性能が、それ以外のものより優れている。

4.周囲と同様であることに価値観を持つ日本人の性格。

5.広告代理店とメーカーの連携で、揺るぎないブランドイメージが日本人に定着した。

銀座に軒を連ねる高級ブランド品店の数々、その桁外れの家賃を支払う価値があるのも、高級感を我々に植え付けてこそ、これらの製品が売れるからだろう。だが冷静に考えると、その高い家賃は我々が購買する一つ一つの製品に加味されている。だからこそ、ブランド品はそれ以外のものより、大幅に値段が高いことを知っておく必要がある。

だが頭を冷静に考えると、本当に価値があるのはブランド品より、それを身につける我々自身の方だ。我々自体の価値が高まると、この店主のお店の製品を身につけても、十分素敵に見えるはずだ。

バブル時代のように、強引にお金を稼いで高級品を買い漁る時代はすでの遠い過去の話だ。今は何事に対してもその物の本当の価値を知り、無駄使いを節約すべき時なのだ。

そうすることによって、消費経済社会の奴隷になることなく、幸せな人生にとって不可欠な自由や余裕を得ることが出来るであろう。

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