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中国、大連

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大連での解剖セミナー


中国大連は、人口600万人ほどの海に面した中堅都市である。この街は上海、青島につぐ中国3番目の貿易港でもある。歴史的には日露戦争で日本軍が激戦の末にロシア軍から奪還した203高地が有名である。この戦いはあくまで日露間の争いだったので、大連での対日感情は悪くない。日本からは空路で2時間半と、中国の都市としては近距離にあり、訪れやすい場所でもある。

今回僕は週末の2日間を利用して、韓国人美容外科医師たちが主催した顔面解剖セミナーに参加するため大連を訪れた。日本からは僕を含めて5名程度の医師、韓国からは30名ほどの医師たちが参加した。僕がこのセミナーに参加した理由は、普段治療を行っていて、どうしても確認出来ない神経や血管を再確認することが目的だった。 短期間の集中講義だったが、 中国、韓国から参加した目や鼻、そして顔面神経のエキスパートたちが我々の目の前で丁寧に指導していただいたため、大変良い勉強になった。協力していただいた中国人の献体にも本当に感謝したい。


恒例の飲み会


セミナーが終わると、顔なじみの医師たちと酒杯を酌み交わすのが韓国人医師たちとの恒例行事だ。彼らは徴兵制による軍隊経験があるせいか、仲の良い医師たちの結束がとても強い。先輩後輩の主従関係が重んじられ、先輩がついだお酒は後輩は決して断るわけにはゆかない。韓国人医師たちはお酒もことの他強く、日本のように水割りを飲む習慣がなく、ウイスキー原液をショットで一気にあおるのが一般的である。僕も彼らに招待された手前、断るわけにはゆかず、ウィスキーショットを数杯飲むと、すぐに頭がくらくらしてきた。

翌日の午前中、 やや二日酔となりながら、知人の案内で大連市街を観光した。まだまだ発展の続く中国ではビル建築などの工事がいまだに継続している。ご存じの通り、中国は政治的には共産主義国家だが、経済的には資本主義経済の良いところを取り入れ、国自体が裕福に向かって邁進している最中だ。

では共産主義は何のために存在するのかについて、案内をしてくれた中国人に尋ねてみた。彼女の答えは「共産主義は国が発展するにはとても都合がいいのです。例えば道路一つを作るにしても、土地はすべて国有なので、立ち退きなどの問題がなく、円滑に工事を進めることが出来ます。」とのこと。確かに、日本のように個人の権利がいかなる場合も認められる民主主義では、国自体の発展にはむしろ時間がかかるのかもしれない。


隣国を訪れて気がつくこと


僕の中国に対するイメージは文化大革命や天安門事件、チベット問題などの政府の国民に対する弾圧などのマイナスイメージがつきまとう。しかし、少なくとも大連の人々はのんびりと、そして思いの外、楽しそうに暮らしていた。今回宿泊した大連シャングリラホテルは先進国と同様レベルである。例えば、日本から持ち込んだノートパソコンはコネクターにコードを差し込むだけで何一つ不便なくインターネットも接続できた。

結局滞在期間中、何一つ不自由な思いはせずに快適に過ごせた。むしろ、日本と異なり、米国の影響力が全くない分、僕はこの国独自の文化が誰にも侵害されていない。僕がのこれまでの中国へのマイナスイメージは、もしかするとマスコミなどから与えられた一方的なものかもしれないと思った。

時折隣国へ旅をし、その地に踏み入れると、テレビや新聞から伝えられる偏った情報ではなく、本当の姿が見える。そもそも、幸せや自由は他人や他国との比較から決まらない。それはあくまでそれぞれの人々の内に存在するものだから。

 



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コメント(2)

解剖セミナーですね!
大連は最近すごい発展しているみたいで
このブログと重なって偶然ですが
僕の仕事でも大連が話題になっています。。。
なかなか仕事をダイレクトでみんなしたがらないようなんです
金銭支払やその他まだまだ問題はあるようで
偏見もかなり含まれているんだと思いますけどね

外国との取引関係の仕事は大変でしょうね。やはりビジネスは相手の顔を見て判断しなければ、わかりませんものね。僕の仕事も最終的にはお客さんface to face で信頼関係を築いてようやく成り立ちますから。
一度大連まで足を伸ばしてみてはいかがですか?

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