GINZA CUVO

一年目を終えて。

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クリニックの移転 昨年の4月に開業し、駆け足で1年が過ぎ去った。昨年の11月には銀座5丁目並木通りのマックス・マーラビルから銀座7丁目中央通りにクリニックを移転した。その理由は、マックス・マーラビルが手狭になったことと、丁度タイミング良く、歯科クリニックがこの物件をそのまま引き継ぎたいという申し出があったためだ。開業してから移転の最初の半年は毎日をこなしてゆくのが精一杯で、半年後に移転したのはさすがにしんどかった。移転から半年が経過し、ようやく当クリニックも落ち着きを見せ、安定軌道に到達した感がある。これも当クリニックにお越しいただいた皆様のおかげであり、感謝の念が極まらない思いである。 開業医のプレッシャー たった一年の間であるが、この期間にさまざまなことを経験した。一番大切なのはこのブログにも何度も書き綴ったが、とにかく誠実に仕事に取り組むことだ。いい加減に仕事をすると最後には必ず自分の首を締めることなる。これは開業医にとっては一番不味い。開業医は自分の全責任下において、治療行為を行っているため、ミスを起こせばそれは全て自分に降りかかってくるし、言い訳は許されない。勤務医の場合、そのクリニックが自分には合わないと感じれば、また別のクリニックに移ることも可能であるが、自己資本でクリニックを構えてた開業医は、上手く行かないからと言って、その場を立ち去る訳には行かない。 病気ではなく、生活の質の向上(容姿の改善)のために高額の料金を頂き、治療するのは僕自体にとてつもないプレッシャーがかかる。お客様が満足のゆく結果を出して当然であり、常にパーフェクトな結果を出し続けなければいけないからだ。そうなると必然的に主体的に行う治療は自分の得意なこと、僕の場合、それは目の周りの治療(アイデザイン)となる。プロとしてこの仕事を選んだ以上、プレッシャーがかかるのは当然だし、避けては通れない。逆にこのプレッシャーによって、僕はこの一年で随分、人間的にも成長出来たような気がする。毎日、何よりも大切なお客様の顔を治療するにあたり、僕自身の体調を厳重に管理しなければならなくなった。勤務医の頃は家が六本木に近いこともあり、友人に誘われると軽い気持で飲みに行ったものだ。しかし、開業してからは平日は家に帰ってくると、友人に誘われても飲みに出かけることはぱったりとなくななった。翌日の仕事を考えると、飲みに行く気にすらならなくなったので、我慢しているつもりは全くない。しばらくすると、昔の飲み友達も僕が毎回のように断るので、いつの間にか誘われなくなった。気がつくと付き合う友達も変わって、今では飲みに行く代わりにジムに一緒に行く仲間が友人となった。比較するのはおこがましいかもしれないが、イチロー選手や松井選手もシーズン中は規則正しい生活に心がけてと思う。何しろ、成績が全ての世界に生きていると、仕事があるのにうかうか飲みになんか行っていられるはずがない。 苦労を要した開業までの経過 開業して反省をしなければいけない点も多々ある。ゼロから始めた開業で、上手く行くかどうかは全くの未知数だった。あまり、計画性のある性格をしていない僕は虎視眈々と開業の準備をしていた訳でなかった。思いつきとは行かないまでも、友人からのアドバイスを受けて「よし、やってみるか。」とう感じで思い立った。北海道での研修医時代に貯めたお金を元手に計画を立ててみたが、その程度のお金では家賃の保証金と内装費で消えてしまうことがわかった。さらにその倍のお金が必要であるという厳しい現実を突きつけられた。どのようにお金を工面するべきか友人に尋ねた所、「やはり家族などの身内から借りたり、親を保証人にして銀行からお金を借りるべきでは。」との助言をもらった。普通のサラリーマン家庭の親には、息子に貸すお金なんかあるはずがなかった。では父に保証人担ってもらえるかと頼んでみると、「そんな大それたことを考えるなんて、馬鹿げている。開業したいのであれば、全ての資金を自分で貯めてからやりなさい。」と断られた。僕はこのタイミングを逃して、お金が貯まった数年後に開業するのは遅すぎると判断し、「やるなら今しかない。」と確信した。しかし、実績のない人間にお金を貸してくれるほど優しい銀行があるほど、世間は甘くない。しばし途方に暮れた。様々な方法を模索していると、国民金融公庫や、信用保証協会という組織が、僕のように保証人もいなく創業する人間の味方をしてくれることを知った。必要書類をかき集めて、これらの機関に相談すると、なんとかぎりぎりで必要なお金を借りれることがわかった。これらの機関は僕にとって、まさに救世主だった。これらの機関に心から感謝の気持を感じる。 お金を借りた時点で後ろには引けなくなった。起業の面倒を見てくれた友人に「僕の開業、本当に大丈夫だと思う?」と相談した所、「それはやってみなきゃわからないけど、男だったら一度は勝負してみるべきだよ。命を取られる訳じゃないんだから、やってみるべきた。」と励まされた。彼は随分前に自ら起業し、成功を収めているだけに説得力があった。「そうだよ。万が一失敗したら、勤務医としてコツコツ働いて、借金を返せばいいだけさ。」と自分に言い聞かした。 開業一年での反省点 銀座の近くで勤務医をしていた僕には、いわゆる“リピーター”と呼ばれる馴染みのお客様たちがいた。これらの方々に一人でも新規クリニックに来ていただきたいと慌てた僕はそちらのお客様たちに、開業の案内状を出したのだ。これがまずかった。個人情報保護法では、患者の情報を医師が勝手に外に持ち出してはいけない。前に働いていたクリニックに迷惑をかける結果となってしまった。この点に関して深く反省している。 もう一つ反省していることは、開業してから今年の2月いっぱいまで、当クリニックでの治療に関して、投薬や受診料に一部健康保険を用いたことだ。これは解釈によって、決して不正ではないのだが、美容医療のような自由診療にはどんな形であっても用いるべきではないのだろう。この点について、社会保険庁に問い合わせた所、「誤解を招く恐れがあるので、美容目的で行った治療に関してはあくまで保険外で診療を行うべき。」との返答があったため、3月からは完全に保険外診療とした。“患者様に少しでも負担を少なく。”という思いと、開業したてで経営的に一刻でも早く安定させたいという焦りから生じた過ちであり、深く反省している。今後はこのような過ちを繰り返すことのないよう、肝に命じて診療を行って行きたい。 2年目に向けて思うこと。 当クリニックもおかげさまで2年目に入った。診療に誤差が生じないよう、全ての患者様の診療に関して僕自身がカウンセリングから治療、そしてフォローアップまで行うように心がけている。もし、気に入らないことがあれば、最大限の努力をして満足してもらうまで治療に専念している。その甲斐あってか、当クリニックにおける目の周りの治療には予約から約一ヶ月お待ち頂いているようだ。この点に関しては先ほど申した通り、一人一人に対して、僕が最善の治療を行うために、どうしても待っていただければならないことをご了承願いたい。僕の行っている治療が多くの方々に必要とされていると思うと感無量だし、苦労して開業まで漕ぎ着けて本当に良かった。僕がこの世に生まれてきた意義すらを強く感じる。

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