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アンチエイジング診療の外-17(第91回日本美容外科学会に出席して)

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最新の美容医療 先日六本木ヒルズタワー、最上階にて第91回日本美容外科学会が開催された。この学会は年に2回行われるのだが、最新の美容医療に関する知識を得るため、多くの美容関係医師が集まる。今回は150人近くの医師が一同に集まった。最近のトレンドとして、やはり注目を集めるていたのは“切らない治療”の数々だ。メスを使わないので傷跡を残す可能性がないこと、ダウン・タイム(社会復帰までの時間)が短くて済むことなどから、“切らない治療”が今後の美容医療の中心となるのは間違いない。 美容医療機器の進歩も凄まじい。サーマクールは他の多くの機器にみられるような、一時の流行の後に消え去ってしまうようなものではなく、十分効果のある治療として認知されてきている。その他にフラクセルという新しい機器が注目を浴びている。これはレーザによって、皮膚に微細な穴を無数に開けて、皮膚の新陳代謝を計るものだ。業者のキャッチフレーズでは“皮膚を入れ替える”のだそうだ。これもかなり効果のある機器として今後の分析が待たれる。また、ウルトラシェイプと呼ばれる、超音波を用いて脂肪分解を促す機器も今後の発展が期待されている。 今回の学会を見る限り、美容医療は少子高齢化の時代の変遷とともに、従来までのいわゆる“美容整形”から“切らない安全な治療”に様変わりしてきた。それは、これまで発表の中で一般的だったメスを用いた治療報告が激減していることからも良くわかる。一般外科領域でも従来のように大きく切開して治療するのではなく、内視鏡を用いて出来るだけ傷を小さくする低侵襲治療が主流となっているらしい。 ルネ・デュクロー医師 今回の美容外科学会の会長は東京スキンクリニック院長のルネ・デュクロー医師だった。デュクロー医師は大変ユニークな経歴を持つ。妻で医師の岡部夕里医師とともに美容皮膚科、美容外科治療を行っている。岡部夕里医師は東京外語大学仏文科を卒業してからオランダアムステルダム大学医学部を卒業し、日本とオランダ両国の医師免許を持つ才女だ。デュクロー医師もアムステルダム大学を卒業した後、日本の医師免許を取得し、現在は日本語でも診察を行っている。デュクロー夫妻はかって、十仁病院に勤務していたことがあり、僕の先輩格の医師たちである。東京スキンクリニックは夫妻共々英語を始め、さまざまな言語を操れるので、その患者さんの実に8割以上が東京に住む外国人だと聞く。このような差別化を計って、ビジネス的にも成功している。都内で美容医療を成功させたいのであれば、そのクリニックならではの“何か”(差別化されるもの)を持つ必要がある。 美容医療の普遍的なテーマとは? どんなに医療が進歩しても変わらないのが、医療に対するコンセプト(概念)である。美容医療の場合、他の医療と違って病気を治すというより、人を幸せにする特殊な医療と言える。今回の学会長、デュクロー医師は“美しさ”とは何かという、美容医療の根本的テーマについて講演を行った。その内容は『“美しさ”は美容医療をはじめ、自然の中やさまざまな所に存在する。“美しさ”とは人々の感覚的に訴え、感動を呼び起こす、まさに“生きる喜び”である。』という内容であった。さすがヨーロッパで生まれ育ったデュクロー医師は、美容医療に携わる我々医師たちが、“美しさとは何か”ということを、常に意識し続けることの大切さを気がつかせてくれた。ともすれば、“お金儲けの安易な手段”と考えられがちな美容医療であるが、そう思われるようであってはいけないと思う。美を扱うプロとして、“美しさ”とは何かを常に意識しながら、自分の方法で具現化したものを自信を持って提供すること、そして、それが人々の感動を呼び起こせるものでなければ、この分野において長期的に成功することは極めて難しいだろう。 ここに本文を記入してください。

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