GINZA CUVO

2005年12月アーカイブ

不安だった開業直後 今年初頭に開業して以来、あっという間に時間が過ぎ去ろうとしている。大きなトラブルもなく、クリニック経営も徐々にではあるが、よい方向に向かってきたので、「とりあえず一安心、なんとか新たな年を迎えることができるな。」というのが正直な感想だ。開業してから軌道に乗せるまではその準備で無我夢中だった。器材調達、人事、広告宣伝、経理等、やらなければいけないことが次から次へと迫ってくる。経営的にうまくいくかどうかも常に考えていなければならず、無我夢中だった。最初の月は僕のなじみの固定客が友情支援的に支えてくれた。しかし、翌月には誰が来てくれるのかがわからず、不安だった。なんとかその月も固定客でつながったものの、新規顧客の開発には非常に骨が折れた。開業して数ヶ月しても新規顧客が一人も来ないことがわかったときには、さすがに不安でいたたまれない気持ちに陥った。新規顧客を開発するには宣伝広告戦略を行うしかなかった。宣伝広告戦略では他クリニックとの差別化を打ち出すために、僕の美容医療にかける主張を全面的に打ち出した。しばらく反応はなかったものの、この僕のメッセージに共感して新規顧客が僕のクリニックに来てくれたときは涙が出るほど嬉しかった。開業までの苦労があっただけにその喜びはひとしおだった。 それ以後、少しずつ新規客が増え続けているので、このビジネスを継続してゆく可能性を見出している。ここで僕が忘れていけないのは、僕のクリニックに来てくれているお客さんはすべて僕のアンチエイジング医療に共感してくれているVIP(最重要顧客)ということだ。これからもむやみやたらに売り上げを伸ばすのではなく、一人一人を大切にしながらこのアンチエイジング医療を定着させることを忘れないようにしたい。 今年の傾向 美容医療といえば女性のためのもという感じがある。僕のクリニックではいまや決してそのようなイメージはない。僕のクリニックのマーケティング(顧客開発)として真っ先にくるのがアンチエイジング(できるだけ若く健康に長生きすることを追及する医療)であるため、性別は問わない。当然男性顧客も大歓迎なのだが、従来の美容クリニックではその敷居が高いせいか、男性から敬遠されいていた。しかし年末にかけて僕のクリニックでは男性顧客が少しづつ増えてきたのである。 彼らは今まで美容医療に興味があったものの、一度もその足を美容クリニックに向けたことのない新規顧客たちだった。彼らは”男性も見た目が重要である”というこれまでタブー視されてきた事実にいち早く気がついて、そのために一歩踏み出すことのできるスマートな男性たちだ。女性にその本音を尋ねると、女性の男性のルックスに対する評価は男性の女性のルックスに対する評価以上であるとみな口を揃えて言う。不幸にも世の中の男性はその事実を知らないでいる。 男性の中でも美意識に関して最先端を行く、僕の香港の友人ウイリアムは先日福岡で治療を行った際にこう言った。「今や男性でもルックスを重要視しないのはお金がないか、それとも愚鈍であるかのどっちかだ。」と。随分過激な意見だが、彼にしてみると美容医療を受けない人間のほうが変わっていると言うのだ。日本では男性の場合、美容医療に興味を持つほうが変わっていると思われ、足を運ぶのが後ろめたい感があるのだが、僕のクリニックでもそういった過去の常識は通用しなくなってきた。セルフ・コンシャスネス(自己意識)の高い男性たちがやってきてどんどん若返えっていくようになったのだ。女性ばかりでなく、男性も若返ってゆくことは少子高齢化の日本経済にとって最重要事項だ。 クリニック経営で大切なこと ある開業医の先輩に忠告されたことがある。「クリニック経営で大切にしなければいけないのは顧客と従業員の2点だよ」と。医者になってから現在に至る自分自身の態度を振り返ってみると、大学病院のような官公的な施設で勤務していたころは僕は随分と偉そうだった。患者さんに対して「僕は医者だ。診て欲しかった僕の言うことを聞きなさい。」という態度だった。それは黙っていても次から次へとやってくる患者への医師の圧倒的優位な立場にあぐらをかいていたからかもしれない。それから、開業ベースの医療現場に従事するようになって、医師も患者から指名されるようでなければビジネスとしては成立しないことに気がつかされた。 その後、東京で美容医療にかかわるようになって、医師が患者に選ばれる立場に逆転する厳しい現実に直面した。「僕が患者を診てやる。」という横柄な態度では誰も僕の治療に興味を示してくれず、当初は一人も顧客を持つことができなかった。先輩医師は僕にこう言った。「美容医療を目指すんだったら、考え方を根本から変えないとやっていけないよ。野球のイチロー選手を想像してごらん。彼には直球はまずこないんだから。癖球をどうやってヒットにするかが勝負なんだよ。」と。僕はピンときて自分自身につぶやいた。「そうか。僕はこれまで直球ばかり打つことを考えていたのか!」と。それからは患者というより顧客と考えて、いかに彼女彼らにリクエストされる実力を獲得する習慣を身に着けた。しばらくするうちに美容医療のために自費診療で高額な負担をする顧客たちのニーズに答えることができるようになった。このときかもしれない。僕が「もしかすると、開業できるかもしれない。」と思ったのは。 家族と思える従業員スタッフ 顧客に対する姿勢と同様に大切にしなければならないのが従業員の扱いであることは開業してから知った。僕一人では診療したくても何もすることができない。スタッフの存在はかけがえのないものだ。僕は彼女たちを自分の家族だと思って接しなければ、ずっと続くこのビジネスを成立させることができないとすぐに気づいた。僕の考えている方針を彼女たちに共感してもらう必要がある。僕は常に彼女たちに言い続けた。「美容医療は医療行為を用いたれっきとしたサービスビジネスなんだ。お腹が痛くてとにかく医者に助けてもらいたくてどこでもよいからやってくるわけじゃないんだ。顧客たちが僕たちを選ぶ立場にあるんだと。」彼女たちはすぐに僕の意図を理解してくれた。僕はさらに続けた。「レストランを想像してごらん。接客態度は僕たちも同様に最上級のものでなければならない。料理の味は僕たちの医療内容、レストランの雰囲気は内装を含めて居心地の良い物じゃなくちゃいけないね。そうすれば顧客は少しずつ増えるし、僕たちの懐も少しずつ暖かくなるよ。」と。この時点で一攫千金を狙うスタッフは消えていった。 最後に 以上、今年度を終えるにあたって思いつくままに感じることをつづってみた。幸運なことに日本経済も今年度後半から順調な回復を見せはじめた。とはいっても世の中の二極化(勝ち組、負け組)の傾向は今後とも進むに違いない。努力するもの報われ、そうでないものは厳しい現実に直面せざるを得なくなる。今年僕が行った顧客の満足度を最重要視するコンセプトは間違いでないことが証明された。来年度は僕自身はアンチエイジング医療のスペシャリストとして、さらに一歩進んだ能力を獲得することに全力を尽くすつもりでいる。現在僕のクリニックで働くスタッフたちは僕のこの理念を理解してくれている有能な女性たちだ。このスタッフたちがいる限り、僕はこのビジネスが成功に向かうものであることを確信している。
逆浸透膜浄水器 僕の場合、毒素は飲み水、マグロなどの大型魚、排気ガスなどから体内に入り込んだと考えられる。僕はタバコを吸わないが、吸う人はさらに水銀、鉛など毒素が多く入り込んでくる。毒抜きはとにかくこれ以上体に毒を入れないこと、そして溜まった毒は解毒して体から追い出せば良い。飲み水は水道水を始めとして、汚染の考えられるような水を飲むことは厳禁とした。水道水も浄水場では水質基準をクリアしているのは当然だが、水道管が古くなってくるとそこから鉛などの重金属が溶け出してくることが考えられる。エビアン、ボルビックなどのミネラルウオーターは安全であろうが、毎日コンビニで水を買いに行くのも労力とお金が馬鹿にならない。水道水に浄水器をつけるのも悪くないが、雑誌で浄水器の記事を見ると、どれを使えば確実に毒を抜けるのかが今ひとつ分からなかった。僕はデトックス医療の権威である銀座サンエスペロ・クリニックの大森先生に相談したところ、水を浄化するには逆浸透膜を用いた浄水器が一番良いと教えてくれた。逆浸透膜浄水器は、NASA(米国宇宙局)で開発されたらしい。宇宙飛行士が宇宙船に乗っている時に少しでも水を節約するため、尿を濾過してもう一度純水に戻す必要がある。これほど強力な濾過器を用いれば水道水は不純物をゼロにすることが可能なのだ。僕は「これしかない。」と思い、この浄水器を手に入れた。コストパフォーマンスはミネラルウオーターを買いつづけるより、この浄水器を使ったほうがむしろ良い。 α―リポ酸 僕は大森先生に思い切って次のように尋ねてみた。「先生、どうも僕の体には長年のつけで随分体に毒が溜まっているようなんですけど、手っ取り早く解毒する方法ありませんか?僕も開業したばっかりで忙しく、キレーションのような点滴療法を受ける時間があまりないのですが…」大森先生は「α―リポ酸にも水銀、鉛などの有害重金属を体から排出する働きがありますから、これを定期的にしばらく服用すると良いですよ。」と教えてくれた。僕は早速α―リポ酸を一日1、2錠服用開始した。α―リポ酸の服用にあたって注意することは空腹時に飲むことだ。この薬は有害重金属ばかりでなく、食事と一緒に服用すると食事に含まれているカルシウムなどの大切なミネラルまで体から排出してしまう作用があるからだ。この治療法と同時に、血液検査で判明した不足していたマルチミネラルを補うことにした。 食生活 僕のカナダ人の友人、ノーマンはことのほか中トロのお寿司が好きだ。日本に来てから5年間、自宅近くのお寿司屋さんで毎日のように中トロの握りを少なくとも12個は食べていたそうだ。ある日、僕は彼にお寿司屋さんに食事に誘われた。僕はすかさず「ノーマン、お寿司は今日から僕はしばらく食べないよ。代わりにステーキだったら食べに行ってもいいよ。今はデトックス治療中だから。」ノーマンは驚いた顔をして「なんだそれは?」と答えた。僕は「え、知らないの?中トロは水銀がいっぱいだから体に悪いよ。あんまり中トロばっかり食べていると顔にしわが増えるし、頭がぼけちゃうよ。」とからかい半分に答えてみた。ノーマンは「おい、ちょっと待てよ。俺は日本に来てから中トロばっかり食べてんだそ!」と叫んだ。僕は「ほら、だから眉間にそんな深いしわが入ってるんだよ。」と笑った。彼はクッションを僕に投げつけながら、「俺も今日から中トロは食べない。どうしたらいいんだ?俺もデットクスをやりたい!」と言い始めた。 ノーマンはいつでも僕がやっているアンチエイジング治療は何でも真似する。僕が逆浸透膜浄水器をつけたら彼もすかさずつけた。僕がその道のプロであることは彼は勘で見抜いているのだ。ノーマンに「すぐに体の重金属量を測らなきゃ駄目だよ。」僕は真剣な顔をして言った。彼はすぐに僕のクリニックに来て検査をした。彼の水銀濃度は警告域から危険域レベルにまで達するほど高かった。僕は彼にもデトックス治療を受けるよう勧めたところ、早速キレーション点滴を含めた治療を開始することになった。治療を始めてしばらくした頃、僕はノーマンに「お腹がすいたからお寿司でも食べに行こうよ。」と言ったら、彼は「俺はもう一生、寿司は食べたくない。」と首を横に振った。
知人のエステサロン 先日知人の佐久間さんが南青山で経営するエステテックサロン・ペスカを訪問した。ペスカとはイタリア語で桃の意味があるらしいが、ハイグレードな雰囲気のするサロンだ。ペスカはすでに定評のある化粧品ラインを持っており、このエステサロンもその化粧品の愛好家から広がりをみせている。すでに5年前に世田谷区成城にエステサロンを開設しているが、都内中心部にもサロンをという顧客の要望に答えて開設したたらしい。アジアンチックな内装が素敵でお店に入った途端、癒されるための空間であることを感じた。先日オープニングセレモニーに顔を出してみたのだが、どちらの方々も上品で、その顧客層のレベルの高さに驚かされた。かといって施術プライスは一般的で、決して高い訳ではない。最上級のサービスを適切な値段で提供するという意味ではこれからの美容産業のあるべき姿を先取りしているといってよい。 美容医療のパラドックス 僕も同様に自分のクリニックを銀座で開いたのだが、訪れるお客さんたちは上品で美しい女性ばかりだ。一般的に考えると、クリニックに来る必要のないような方々ばかりで驚いてしまう。美容医療に従事しながらいつも思うことは、美しい人ほどこのようなクリニックに来るという、一件逆(パラドックス)に思える事実だ。ではなぜ美しい人が美容医療を求めるのだろうか?それは美しい人ほどその価値を知っているからだ。確かにきれいな人を見ていると心が優しくなれるし、男性は美しい人が一人でも多く世の中に存在してくれたほうが嬉しい生き物だ。彼女がきれいだったら男性は嬉しいし、彼女のいない男性もきれいな人がたくさんいたら、それだけきれいな人と付き合えるチャンスが増える。だから、きれいな人が世の中にたくさんいると、男性はやる気が出て経済発展上でも良い。 芸術的な仕事といえる美容医療 僕が美容医療に携わる立場としてどう思うかと言えば、僕の治療で美しさをプロデュースできたことへの素直な喜びだ。それはおこがましい言い方かもしれないが、芸術家が自分の成功作品に対する喜びに近いような気がしてならない。もちろんクリニックの運営上、適切な治療費は頂いているのだが、この喜びははお金を払っていただいたからではなく、僕の力でその方の持つ美しさを発揮できたからと断言できる。やはり僕も一人の男性として美しい方をみると、うっとりするし、ましてや僕の治療が貢献したと思うと何とも言えない喜びに包まれる。この喜びは異性に対するあこがれという人間の生まれ持った本能に基づいているので、女性美のプロデュースという芸術的仕事から生まれると言っても過言ではないだろう。 年齢とともに価値の上がるワインとは? 美容外科領域でおこなっている僕の仕事はその人の持っている美しさを引き出すことで、顔や体を変身させてしまうような、いわゆる"美容整形"ではない。僕がアンチエイジング領域の美容医療を追求するのはそこへのこだわりがある。どの人にもその人の持つ魅力があるので、その部分を最大限に発揮させるのが、僕の使命であると感じる。特に日本人女性の場合、その魅力が'かわいらしさ'に起因する方も少なくない。そのような場合、老化によるしわ、たるみはその方の美しさを損なわせる最大の原因だ。しかし、しわやたるみ、くま等のこのマイナス要因を取り除くと、その女性は'きらり'と輝くような美しさを備えることが出来るのだ。
治療後にこの輝きを本人と共感する時が、この仕事をしている上での至極の瞬間だ。 僕の行っているアンチエイジング治療はワインセラーに例えると分かりやすい。どんなに高級で美味しいワインも、その辺に放ったらかしにすると酸化してまずくなってしまう。しかし、ワインセラーのように管理をしておくと、味が保たれるばかりでなく、さらにまろやかさやコクといった味わいが増え、その価値が上がってゆく。女性の美しさもその価値を認識した上で、ワインセラーがワインを管理するようにアンチエイジング医療でメインテナンスを行ってゆくとその美しさはグレードアップしてゆく。 渋谷を闊歩する、いわゆる'コギャル'と呼ばれる若さの力に過信する女子高生たちに本当の女性の魅力はないと思う。'コギャル'たちをもてはやすのは本当の魅力ある女性たちに相手にされない'もてない男性たち'のみだ。本当に魅力のある女性はその価値を知る感性や知性があって、その部分をメインテナンス出来る人なのだ。 エステサロンペスカの体験 エステサロンペスカでは僕も実際に施術を受けてみた。顔中心の治療で、引き締め効果のあるパックも顔に当ててみた。エステサロンの治療は人の手を用いて行うので、癒しの効果が強い。僕も顔をマッサージしてもらいながらしばらくの間、日頃の雑事を忘れることができた。そのあとは今話題の岩盤浴に入った。30分くらい入っているといつの間にか汗が全身からにじみ出てきた。僕はエステを終えた後、佐久間さんと女性の美についてしばしおしゃべりをした。エステでの施術を受けながら自分たちの美の価値を再確認し、さらにその魅力に磨きをかける女性たちがたくさんいるだろうことが容易に想像出来た。ペスカにも上質な女性を維持する'ワインセラー'が存在していた。

銀座CUVOクリニック人気のアンチエイジング治療
目のたるみ治療についてはコチラ
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どうやって体から毒を出せば良いのか? 僕は思わず米国の専門医師に質問した。「どうやったら、毒を体から出せますか?」と。専門医師は次のように答えた。「体には元々、解毒する機能が備わっています。尿や汗から毒はどんどん出てゆきます。特に年齢が若ければ体から排出することができますが、年齢とともにその機能は低下します。ですから、たくさん運動をして汗をかくこと。サウナに頻繁に入ることも解毒には大切です。」僕はさらに質問を続けた。「運動やサウナには入って汗をかくようにしていますが、それでも体に毒が溜まっているという可能性はありますか?」米国医師は答えた。「入ってくる毒の量が出てゆく毒の量より多ければ、当然毒は溜まってきます。」僕は最後に「ではそのような場合、何か良い治療法はありませんか?」と尋ねた。米国医師は「それをこれからの講義で説明します。」と言った。僕はこの米国医師の講義を固唾をのんで聞き始めた。 そもそもデトックス治療は米国でかなりの歴史のある治療法らしい。心筋梗塞の原因となっている動脈硬化も血管の壁に重金属が蓄積することで起こるので、デトックス治療を行うと、動脈硬化が良くなることが証明されている。日本では誤って水銀や鉛を飲み込んだりして体内に毒が入り込んだ場合のみ、デトックス治療が行われてきたのだが、現代社会では普通の生活でも毒にまみれた環境になっている。従って、日常からデトックス治療を行うことが肝心ということだった。 毛髪検査 デトックス治療を始める場合、体にどれくらいの毒素が溜まっているのか調べる必要がある。そのためには毛髪検査と言って、髪の毛のサンプルをとってその中に溜まっている水銀、鉛、ヒ素などの毒素を分析する。毒のない人は治療する必要はないのだが、大半の現代人の場合これらの毒素が警告レベルまで溜まっていることが少なくない。特にタバコを吸う人やマグロなどの大型の魚を日常食べる人は要注意だ。日本人の場合、魚介類を食べる人が多いので米国人と比べると水銀の量が平均で10倍近く蓄積されているというのは恐ろしい事実だ。この水銀が許容量を超えると神経障害を引き起こす。有名なのは水俣病だが、神経障害、神経痛などが不可逆的に起こり社会的大問題になったことは言うまでもない。そこまでとはいかなくても、物忘れやうつ病も水銀蓄積と深く関与していることがわかっている。幼児の場合、自閉症も水銀中毒と関係があることが分かってきている。 毛髪検査で判明した毒素 とにかく、これらの毒を体内に放置しておいて良いことなど一つもない。僕はどうやってこの毒を体から出すことができるのか知りたくてたまらなかった。米国医師は講義の最後にその方法を教えてくれた。「毛髪検査をして、重金属の蓄積が大量の場合、キレーション療法という特殊な薬を点滴します。週に一度くらい続けて、3ヶ月後にまた毛髪検査をしてその結果を見ます。毒素が体内から出て、きれいになっていればあとは毒が体に入らないように注意するのです。毒の量が中程度の場合はα―リポ酸のような解毒薬と重金属を体から押し出すマルチミネラルをサプリメントしてとれば良いのです。これらのサプリメントをとりながら、きれいな水を飲んで体を浄化するようにすれば大丈夫です。」と教えてくれた。 早速、僕は毛髪検査をした所、やはりこれらの毒素が警告レベルまで溜まっていた。僕は「やっぱりか」と思った。これまで自分の学んだ医学知識を駆使してアンチエイジング治療に専念してみたのに、どうしても今ひとつ体調が優れなかったのはこの毒素であることが判明したのだ。原因がわかれば、あとは解決するのみ、僕は体から毒を抜く最大限の努力を開始した。
日本のアンチエイジング医療のパイオニアたち 日本でアンチエイジング医療に詳しい先生の中に京都、同志社大学アンチエイジングセンター教授、米井嘉一先生や慶応大学学部眼科教授、坪田一男先生がいる。彼らは日本にいち早くアンチエイジング医療を持ち込んだパイオニアと言ってよい。彼らはアンチエイジング医療を学問的に検証した上で、安全で効果のあるものだけを欧米から日本に持ち込んでいるので信頼性が高い。僕は十仁病院に勤務していた頃、この先生たちから最先端のアンチエイジング治療を教わった。5年前は日本の景気も悪く、リストラと呼ばれる構造改革等で社会が激変していて、一般的に言ってアンチエイジングなどは誰も知らなかった。僕は十仁病院でこの医療に出会ってから、テレビ番組などを通じてアンチエイジング医療の必要性を訴えかけてみたものの、ほとんど反応がなかった。しかも、アンチエイジング医療の最先端であるホルモン補充療法について、女性ホルモンの使いかたを誤ると発ガン性があるとのバッシングがアメリカでなされたため、一気にその勢いを失った。 僕もアンチエイジング医療を興味本位でやるべきではなく、慎重な態度で行うように心がけた。一度勢いを失いかけたアンチエイジング医療ではあったものの、優秀な先生方々がその価値と必要性を訴え続けてきたため、最近になって再びアンチエイジング医療が熱気を帯びてきた。そのターニングポイントになるのが、これから述べるデトックス治療と呼ばれるものだ。 デトックスの意味 ある日僕は十仁病院梅沢院長と二人で坪田先生が日本歯科大学眼科教授だった頃、大学がある千葉県市川市にアンチエイジング医療の講演を聞きに行った。坪田教授は自分自身の師匠とするアンチエイジング医療の専門ドクターを米国から招いての招待講演だった。そこで紹介されたのが、デトックスと呼ばれる最先端のアンチエイジング治療だった。デトックスとは英単語で detoxication、つまり解毒という意味だ。 この講演を聞いて僕は‘はっ’とした。こんな大切なことがあったのに今まで気がつかなかったからだ。僕のアンチエイジング治療に関して欠けていたものがここにあったのだ。これまで述べてきたように、どんなに体内新陳代謝を高める努力をしても顔色が優れなかったこと、今ひとつ体調が良くなかったこと、年齢とともに太りやすい体質となったことが体に溜まった毒と関係があると直感的に感じた。 講演の内容は次のようだった。現代社会で暮らしていると、体内に次から次へと悪いものが入ってくる。大気は車の排気ガス、工場からの排煙で水銀や鉛などの重金属で汚染されている。我々は呼吸している限り、汚染された空気を体内に取り込まざるを得ない。僕は東京で暮らすようになってから慢性的に車の渋滞である東京で暮らすことにとても不安を感じていた。北海道で緑に囲まれた土地で長く暮らしていた僕には排気ガスの中で毒にまみれた空気を吸いつづけることが堪え難かったからだ。では食生活はどうだろうか。魚は広い海を回遊しているが、工場から海に汚染物資を垂れ流している場合も考えられる。実際、マグロなどの大型の魚には基準をはるかに超える水銀やPCBが蓄積されている。水道水は安全かといえば、これも怪しい場合が少なくない。古くなった水道管からは重金属が溶け出している可能性がある。 僕の体にも溜まっていた毒 日本人が大切に思う3つのものが何かという新聞記事を読んだことがある。それは緑、魚、そして水だそうだ。緑は空気を浄化してくれる働きがある。美味しい魚、きれいな水は昔から日本にあった優れた財産だったはずだが、いずれも損なわれつつあり、そこから体に毒が入り込んできているのだ。僕の体には知らないうちにどんどん毒が溜まっていたにちがいない。なぜなら、体の症状がこの米国のデトックス専門ドクターの講義と見事に一致していたからだ。これらの毒が体内に溜まると体の新陳代謝が悪くなり、太りやすい体質になる。新陳代謝が悪くなると血流も悪くなり顔色も優れない。疲れやすくなるし寒さにも弱くなって、風邪などを引きやすくなる。女性にとって驚愕すべきことは水銀が皮膚の細胞に溜まると、 ヒアルロン酸の生成が妨げられてしわが増えるという事実だ。美容外科医を目指すものとして35歳で眉間にしわが入ってはいけなかったのに、当時の僕の眉間に深く刻まれたしわが毒の溜まった証拠だった。 では、北海道でも比較的自然の豊な地域で暮らしていた僕の体に何故毒が溜まったのだろうか?僕は自分の生活をその場で振り返ってみた。何しろ、水や食べ物に毒が入っているなどとは夢にも思っていなかったので、水道水や魚などは全く気にせずに口に入れていた。特に研修医の後半には、近くの名水と言われる場所にわき水を汲みに行ってはそればかり飲んでいた。しかし、その水が本当に名水だったか疑わしい。雨水が山の中を通ってきて濾過されてきれいになっているらしいのだが、エビアンやボルビックのように何百年もかかって濾過されなければ純水にはならないらしい。もしかすると雨水が多少きれいになったような水を飲み続けていた可能性もある。もし、そうだとすれば僕の体にはどれだけの毒が入り込んでいるか計り知れなかったのだ。
BBQマシン 米国留学時代に郊外にある知人の家に週末呼ばれると、決まってBBQでもてなされた。確かに肉は BBQマシンを使うと、余分な脂肪分が落ちて健康的に美味しく食べることが出来る。しかも、家の中を煙だらけにしなくてもすむので一石二鳥だ。日本には残念ながら、外でBBQを行う文化がない。ベランダのあるアパートに住むようになってから、なんとかBBQマシンを手に入れたいと思う気持ちが強くなってきた。東急ハンズを始めとする数々のアウトドアショップに行ってみたものの、七輪に毛の生えたようなものしかなかった。それでもないよりましかと思い、炭を使うBBQマシンを手に入れた。実際使ってみたものの、炭を起こすのが思いのほか大変で、一二度やってみた所ですぐに嫌になってしまった。多分、炭を使うマシンはキャンプなどで時間を考えずに行うには良いのかもしれないが、お腹がぺこぺこで家に戻ってきてすぐに肉を焼きたい僕には向かなかった。僕が憧れていたアメリカ製のBBQマシンはWEBER社が独占的に製造するガスを用いた本格的なものだ。このマシンはカナダ人の僕の友人、ノーマンが自宅で使っているのを見て知った。「えーっ、どうしてこのマシンを持っているの?これは日本では売ってないはずなのに。」彼は「アメリカから輸入したんだ。」と答えた。なるほどと思った。彼は毎日このマシンでステーキやジャガイモを焼いて食べているのだ。僕は早速御馳走になったが料理はあっという間に出来上がったとともにとても美味しく、留学時代の楽しい想い出が蘇った。 BBQマシンの輸入 僕はノーマンの助けでインターネットを使って、このマシンを輸入することにした。しかし、実際手に入れるには思いのほか大変だった。なんとか成田空港にまでマシンは届いたものの、輸入関税手続きをするため成田空港まで足を運ぶはめになった。このマシンの値段はせいぜい4万円程度だったが、届いたのは大きな段ボール箱で、思いがけず大きな物だった。結局、関税や輸送賃を計算するとマシンそのものの値段より高くついた。アパートに大きな段ボール箱が届いて中を開けてみると、バラバラの部品が説明書とともに入っていた。僕はため息をついた。「えーっ、これを自分で組み立てなきゃいけないの?」すぐにノーマンに電話をして助けを求めたが、ノーマンは「俺もそんなことは出来ないので、友達に頼んでやってもらった。あいにくその友達はもう日本を離れてしまった。」と答えた。僕は自分でやる覚悟を決めてその部品をバルコニーに出して、慣れない英語のマニュアルと格闘した。夏の暑い盛りで、汗びっしょりになりながら組み立てるのに数時間かかったが、なんとか成功した。あとはガスボンベを扱うお店に電話して、ガスのソケット口をアメリカ製のものに付け替えてボンベをつないで使う準備が整った。念願のマシンが手に入って僕も大満足で、たびたび友人を呼んでは BBQパーティーを催した。 壊れてしまったBBQマシン 先日住まいを変えることにしたが、条件はこのマシンを置けるバルコニーがあることを前提に新しい物件を探した。引っ越しが完了してマシンをバルコニーに置いておいたのだが、うっかり雨のあたる場所に置きっぱなしにしてしまった。ある日土砂降りの雨が降って、外を見ると大事なマシンが水浸しになってしまった。「あーまずいな。壊れるんじゃないだろうか?」と思って、雨がやんでからスイッチを入れてみるとバーナーの炎が途中で途切れてしまった。何度やっても駄目だった。「やっぱり、壊れてしまったじゃないかー。」と絶望のため息が出た。早速、またノーマンに電話して何か良い方法がないか聞いてみた。「5年近く使っているが、俺のマシンにはそんなことは一度も起きたことがないので、どうやって修理するか全く分からない。」と頼りない返事が来た。彼は株ディーラーで、僕と同様このようなことは苦手らしい。日本にこのBBQマシンの取り扱い会社があるはずもなく、自分で解決するしかなかった。僕は嫌々ながら例の英語のマニュアルを取り出して、このようなトラブルの対策を調べてみた。どうやら前回の雨にあたったことが原因で、バーナーにガスを送るソケットのあたりが錆び付いてガスの出方が悪くなっているらしかった。直すにはマシンのその部分を分解して錆びをとるしかなかった。 どうして良いか分からなかった修理方法 先週の日曜の午前中、前日までの一週間、忙しい診療で疲れていた体を奮い起こしてこのマシンを治すことにした。思いがけずよい天気で、気分的に前向きに望むことが出来そうだったが、油でべっとりと汚れたマシン触った途端手が汚れて思わずひるんだ。「こんなこと、僕にはできないよ。」とまた弱音をはきそうになった。恐る恐るねじを緩めようと油だらけのねじにマイナスドライバーをさしてみたものの、ねじはびくともしなかった。思い切って力を入れるとねじの上がかけて、もう回せなくなってしまった。「あーっ、もう駄目だ!」一喜一憂しやすい僕はパニックに陥った。自分ではどうすることも出来ないと思った。「何たって、こんなことはやったこともないし自分の専門外なんだから。」と言い聞かせようとしたが、やりかけたことを簡単に諦めないのも僕の主義だった。 そもそも整形外科で研修をした僕は、外科医として職人的技を習得しているのだから、冷静になればこれくらいのことは対処出来るはずだと思った。いずれにせよ、「ねじ一つ外せないのだから、そう簡単にはいかないな。今持っている安直なドライバーじゃ無理そうだ。まずは道具を揃えよう。」と思い、麻布十番まで自転車を走らせた。麻布十番は昔ながらの街で、金物専門店があるのは前から知っていた。日曜日だけど、店が開いているのを祈りながら向かった。運良くそのお店は開いていて僕は息を切らしながら駆け込んだ。まずはもっと力のはいるドライバーを探した。ドライバーは山ほどあってどれがいいのか全然分からなかったが、大きい方が力が入りそうだったので、手に取ってみた。値段は1,000円くらいで「こんなものがいいのかな?」と思った。 金物屋さんのアドバイス そうこうしていると店のおじさんがやってきて「何が欲しいの?」と尋ねてきた。僕は自分の持っているBBQマシンが壊れて困っていることを伝えた。ねじが外れない場合はねじの頭を木づちでこんこんとたたけばよいと言われた。さらに、ねじがばかになって回りきらない場合には金のこで切って目をつけることを教わった。それと、これらの道具はある程度値段を出して良い物を揃えたほうがいいと言われた。僕も整形外科医として、道具の重要さは痛いほど分かっていた。この金物屋さんのアドバイスで、マシンを直す自身が出てきた。僕もこの金物屋さんと一緒で、技術で生きる職人の一人なのだ。 下町職人の商売に対する大切な姿勢 アパートに戻って早速、BBQマシンの分解に取りかかった。はずすことは不可能と思われたねじもはずれ、バーナーの部分を取り出して掃除をした後、組み立てなおすと無事治すことができた。不可能と思っていたことを達成することが出来て、思いのほかうれしかった。せっかくなのでバーベキューをしようと思い、午後は皿などを買い足しに下町のほうへ足を延ばしてみた。前から欲しかったワインを氷とともに冷やしておくワインバケツを探した。ようやく、一軒の店にワインバケツがあった。食卓セットの一つとして飾ってあったそのワインバケツは6000円くらいの値段がついていた。お店の人に「これをください。」と頼んだところ、「お客さん、何もそんな高いもの買わなくたって、もっと安いものがあるよ。3000円も出したら十分良い物が買えるよ。」と教えてくれた。 実際、安い商品を見たところ、確かにこれで十分だった。僕はこのとき”はっ”とした。これこそ長続きする商売の秘訣だと思った。お客さんに対して本当に良い物を提供すること、正直になる姿勢が肝心だと直感した。なぜなら、僕はこの正直な店員が気に入って、そのお店ではワイングラスなど、」結局6000円以上の買い物をした。このお店であれば値段相応の良い物を買うことが出来ると判断したからだ。この下町のお店も職人的で、適切なものを正当な料金で売る姿勢に好印象が持てたのだ。 僕も勤務医から開業医になって、自分自身で商売を始めることになったわけだが、自分も顧客に対してこの下町の職人たちの正直な姿勢を見習うことが安定した経営に結びつくのだろうと思った。結局、お金はお客さんに感謝される施しをすることによって後からついてくるのであり、一獲千金を狙って不当なことをすれば必ずそのつけは回ってくるように世の中はできているのであろう。日曜の午後に壊れたBBQマシンの修理を思い立って、自分のビジネスに関係する重要なポイントを確認することができて、とても有意義な体験だった。早速、夜にこの修理の終わったBBQマシンでラム肉を焼いて食べてみた。すっかり寒くなった秋空であったが、その味は格別だった。

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