GINZA CUVO

美容外科の最近のブログ記事

1.上下対称な眼瞼構造

眼窩解剖を学ぶ上で重要なことは、眼窩組織が図-1の如く上下対称になっていることである。このことは眼窩組織の発生学上で生じた興味深い事実であるが、この眼窩の上下対称構造を考慮に入れながら、眼窩解剖を理解することが重要である。それは上下眼瞼手術を行う際、この対称性をイメージしながら手術を行うほうがオリエンテーションをつけやすいからである。

図-1:

・上眼瞼の皮膚直下に斑状赤で示された眼輪筋が存在し、この筋肉は閉眼作用を有する。

・眼窩深部から上眼輪筋下に延びる緑で示された組織は眼瞼挙筋腱膜である。挙筋腱膜はその直下で紫色で示されたミュラー筋、さらにその奥に存在するピンク色で示された眼瞼挙筋と結合しており、開眼機能を有する。

・挙筋腱膜下で青色で示された部位は軟骨組織から成る瞼板で、円滑な開閉眼に必要不可欠である。

・上眼窩奥にある黄色で示された組織は上眼窩脂肪であり、この脂肪はその前方にある眼窩隔壁内に収納されている。眼窩脂肪は眼球を保護する役割を担う。


・下眼瞼組織も上眼瞼構造とほぼ同様であるが、下眼瞼で緑と紫で示される部位は上眼瞼の挙筋腱膜と眼瞼挙筋に相当するが、機能を有さずpalpebral ligament、もしくはlower retractorと呼ばれる。

・下眼瞼内で眼球に付着したピンク色で示された部位は下斜筋と呼ばれる外眼筋である。

2.眼輪筋

上下皮膚直下に層状の眼輪筋が存在し、閉眼の際に眼輪筋は収縮する。また下眼瞼の眼輪筋は微笑む際にも収縮し、下睫毛に膨らみになる。この眼輪筋の膨らみは俗称で"涙袋"と呼ばれ、特に若者たちの間で魅力的な目元の特徴として好まれる。(図-2)

図-2:

・上写真は通常の表情で撮影、下写真は微笑時に撮影された。微笑時眼輪筋が収縮し、膨らみを形成している。

つまり眼輪筋は閉眼という機能的役割を果たすとともに表情筋として極めて貴重な役割をも有している。したがって、皮膚切開法による上下眼瞼形成術では眼輪筋への侵襲を考慮して治療を行わねばならない。上眼瞼切開法では、眼輪筋繊維に対して平行切開となり、ほとんど眼輪筋損傷が起こらないので問題になることはほとんどない。図-3の矢印に示されたピンク色の組織が上眼瞼眼輪筋である。

図-3:

・上眼瞼皮膚切開を行い、眼輪筋を露出したところ。矢印で示したピンク色の部位が眼輪筋。

3.瞼板

また上下眼瞼眼裂縁は瞼板と呼ばれる板状の軟骨組織(青)があり、閉眼の際に上下瞼が緩みなく締まるために必要である。図-4では二重埋没法を行うため、瞼板遠位部をピンセットで把持し、上瞼を反転させながら局所麻酔剤を注入しているところである。反転された黄色くみえる部位が上眼瞼瞼板である。

下眼瞼瞼板は上眼瞼瞼板ほど大きくはなく、図-5の如く下眼瞼を反転した際に認められる下眼瞼遠位端の2~3㎜程度の幅の軟骨である。

図-4:

・上眼瞼を反転させると、上眼瞼結膜の下に黄色く見える部位が上眼瞼瞼板。

図-5:

・下眼瞼を反転させると下眼瞼瞼板が現れるが、上眼瞼瞼板よりその幅は狭いことがわかる。

高度経済成長、その後に起こったバブル経済とその崩壊、そしてその後の不良債権や経済立て直しに費やしたいわゆる"失われた10年"を経験した。とはいえ、その間も我が国の経済的成熟は継続し、多くの人々に物質的充足感が得られるほど裕福になった。そして我々の価値観は物よりも自分自身の存在にこそそれを求める傾向が強くなった。こういった時代背景の中で、外見的価値の改善や維持に直接的に貢献する美容外科医療は、激変する社会状況に揉まれながらも着実に成長していった。


西暦2000年の新しい時代(ミレニアム)の幕開けとともに、物より己に価値を見出す志向は一層高まり、人々は自己の成長発展に対する投資を惜しまなくなった。そして我が国は先進国の宿命とも言える少子高齢化時代を迎え、かつてのように若い次世代に現世代の老後をゆだねる時代は過去の産物に成り果てた。すなわち少子高齢化時代は、我々一人一人が自分の身は自分で支えざるを得ない厳しい時代の到来ととらえることも出来る。


こういった社会状況の中で、"アンチエイジング"と呼ばれる"出来るだけ長い間健康を維持し、明るく活発に生きるための新しい概念が出現した。そして美容外科医療のニーズも急速に"アンチエイジング"のための美容外科医療へと変わりつつある。


たとえば美容外科領域では、高度経済成長時代に若者に大人気だった二重埋没法や隆鼻術等の手術は、少子高齢化とともに激減した。その代わりに台頭したのが中高年層がしみ、しわ、たるみを改善を目的とするアンチエイジングのための美容外科医療である。


一般的に我々は、40歳頃から中高年層と呼ばれる。医学的見ても我々のホルモン量や筋肉量は40代を迎えると下図の如く、急激に減少し始める。骨格や筋肉量はトレーニングにより、その減少や老化を止めたり遅延させることが可能だが、トレーニング等によっても食い止めることが出来ない老化現象も同時に発生する。

加齢による骨格筋の減少

43人の健康な男子15歳~83歳 (M.Sjostrom,1988改変)


その代表的な老化現象は中高年層世代に必発する老眼と呼ばれる近い物を見る際にぼやける視力低下減少である。老眼は眼球前部にある視力ピント調節に関与する水晶体の弾力性低下と水晶体に付く毛様体筋の老化による機能不全が原因で、こういった老化現象は今の医学では予防不可能である。したがってこの回避不能な老眼の出現により我々は老化を自覚することとなる。


また中高年層世代には老眼とともに眼窩周囲のたるみ症状が併発しやすいが、この症状も老眼と同様回避不能である。老眼が自覚症状に留まるのに対して、こういった眼周囲の外見的老化兆候は、周囲の人達にもはっきりと知られることとなる。


こういった老化兆候を発見した人達は、時として無神経に本人の目の前で指摘するようになる。こういった思わしくない経験を繰り返すうちに、回避不能な老化兆候は我々の心の奥底で多大なコンプレックスとして膨らんでゆく。そしてこのコンプレックスは、我々に老化という厳しい現実を焼き付けてゆき、次第に中高年層世代は自信を喪失するとともに人生への希望を失い始める。


老眼は眼鏡や老眼治療手術が発展しているが、眼窩周囲を中心とする顔面の老化現象に対する美容外科的治療も、そういった老化に対する多大なコンプレックスに苛まれる人々への救いの手段として進歩している。そしてこういった老化現象を食い止めるための医療が抗加齢(アンチエイジング)外科とも呼ばれるようになった。


抗加齢(アンチエイジング)外科をうまく応用して外見的老化兆候を改善したり遅延させると、人々はこの医療から多大な恩恵を得ることになる。何故なら人々は、老化兆候という多大なコンプレックスから解放されると次第に自信を取り戻し、再び生きる喜びや希望を持ち始めるのである。そして生きる喜びや希望に満ちあふれた人たちは、プラスエネルギーの相乗効果により、治療を受けた部位のみならず、全身に若さが戻り生き生きとした姿を取り戻すのである。


こういったプラスエネルギーに満ちあふれた人たちが増加すると、その人達の相互作用でさらに人々は元気を取り戻し、その結果社会全体の活性化がもたらされるので、アンチエイジング医療は現代社会において非常に価値の高いものへと認識されるようになった。そして今後高齢化が急速に進行する現在の我が国の状況下でそのニーズはさらに高まると予想している。

銀座CUVOオフィシャルサイト



美容外科の歴史を紐解くと、最初の整形手術は紀元前1500年頃、インドで造鼻術が行われたという説がある。当時のインドでは刑罰として"鼻そぎの刑"というのがあったらしいが、そのそがれた鼻を元に戻すために額の皮を移植して鼻形成したという歴史が残されている。時を隔てて近代では、1845年にドイツのディーフェンバッハがユダヤ人に特徴的な鷲鼻を、当時美しいとされていたギリシャ・ローマ人のような均整の取れた形にする鼻形成術が行われていたらしい。


我が国の美容外科技術は、昭和初期にヨーロッパから導入されたといわれるが、その技術は第二次世界大戦で負傷した兵士たちの治療に大いに役立ったと言われる。また逆の見方をすると、この戦争による負傷者の治療成果が我が国の美容外科の大いなる発展に貢献したとも言える。戦後日本の美容外科で先駆者的な役割を果たしたのが、総合病院の形態をとりながら多くの美容外科手術を求める患者を治療した十仁病院である。


だが当時の美容外科医療は手探り状態で行われており、その中でもパラフィン製剤を用いた豊胸治療等による後遺症などが後年社会問題となり、1956年に東京大学整形外科の特別診療班として形成外科が発足した。そして形成外科は1972年に厚生省から標榜科としての認定を受けた。尚、美容外科に類似する美容皮膚科や美容内科はクリニックが独自に用いている例もしばしば見受けらるが、これらの名称は標榜科としての正式な認可は認められていない。


一方美容外科は1978年、十仁病院初代院長梅澤文雄による政治的な強い働きかけにより、標榜科認定を受けたといわれる。そしてこの頃を契機に、美容外科は社会的認知度を急速に広めた。その後美容外科は、一党一派にとらわれることなくさまざまな診療科から美に対するあくなき情熱を有する医師を広く受け入れ歩み始めた。


その後我が国は高度経済成長時代を迎え、国民生活が豊かになるとともに我々一人一人の美意識も向上していった。つまり、外見的美しさを獲得するための美容外科医療は、右肩上がりの社会とともに発展していったのである。そして美容外科の老舗、十仁病院から多くの美容外科医を輩出され、美容外科を標榜する開業医が次第に増加していった。


当時東京や大阪など、大都市のみで展開していた美容外科医療であったが、テレビ・ラジオなどのマスコミ媒体の急速な発展により、この医療は都心部のみならず、日本全国にこの新しい医療の存在を知らしめることになった。そしてこの医療のビジネス価値をいち早く知った医師の中からは、全国チェーン展開する新手の美容外科クリニックも誕生し、瞬く間に拡大していった。


だがその一方で、確実な技術を有すことなしに強引な手術を行ったことに起因する医療トラブルが増加し、社会問題になり始めた。また、治療を提供する医師側の明らかなモラル欠如と思われ金銭や女性関係にまつわる刑事事件なども発生し、この医療の評判を下げる結果となった。そして人々が、美容外科医療に対して他医療とは一線を画した印象を持ち始めたのも、人を救うという医療の本来あるべき姿から大きく逸脱する例が跡を絶たなかたからだろう。逆の見方をすると、モラルが欠如した医師でもすぐに美容外科医の仕事に従事出来るほど、当時は美容医療が需要過多となっていたのだろう。


銀座CUVOクリニックオフィシャルサイト


第4回JAAS(日本抗加齢外科・再生医療研究会)東京LiveForum (2013年9月22日〜23日開催予定)


抄録:

下眼瞼形成術の歴史を振り返ると、この治療は今から約80年前、ヨーロッパを中心に皮膚切開法を用いて始まったとされる。いわゆる"baggy eyelid"と呼ばれる下眼瞼の膨隆は、目の下のたるみと認識されやすく、老化を強く感じさせる外見的兆候である。そのため、この症状の改善を求めて美容外科を訪れる人々は、美容医療の普及とともに年々増加するようになった。


当クリニックは2005年の開業以来、この治療を主体に診療を展開してきた。下眼瞼の悩みを抱える患者が当クリニックに集積した主な理由は、当時皮膚切開法による下眼瞼形成術が主体に行われていたにも関わらず、当クリニックでは皮膚切開なしに下眼瞼結膜面からアプローチする方法を全面的に打ち出したためである。


当時この方法は、若年層で比較的症状の軽い症例のみが適応とされ、加齢に伴う下眼瞼膨隆・下垂の解決にこの方法が用いられることはほとんどなかった。ここで私が開業前に勤務していた美容外科の老舗、十仁病院での診療を例に挙げる。当時も十仁病院に下眼瞼治療を求めて多くの患者たちに皮膚切開法を勧めても、この治療を拒むケースが後を絶たなかった。


その状況を見た私は、なんとか皮膚切開せずに下眼瞼の悩みを解決出来ないかと考え、その打開策を求めて海外へ飛びだった。その経験から皮膚切開なしの下眼瞼治療への感触を得、開業当初から中高年層世代へこの治療を試み始めた。当時誰も行わなかったこの治療法の適応は物議を交わし、外部からの誹謗中傷や非難的な意見も少なくなかった。


確かに当時、皮膚切開法用いずにこの問題を解決するいわゆる"脱脂法"は、下眼窩脂肪を抜去するのみで、適応を考えずにやみくもに行うと、凹みや予想しない皮膚不整やしわを発生させるリスクがあったため、脱脂は極めて控え目に行わざるを得なかった。だが脱脂を控え目に行うと、得られる治療結果が乏しいといったジレンマに陥るので、皮膚切開を用いない下眼瞼手術法の開発は困難を極める局面もあった。


そしてついに治療法は脱脂から下眼窩脂肪の均一化・平坦化を図る方法に収束し、安定して良好な結果が得られるようになった。この治療を脱脂一辺倒で行った開業初期の頃、脱脂に伴う凹み等、その修正などの苦い経験をしたことは認めざるを得ない。だが外科医は控え目で保守的な治療のみを行っていても、画期的な治療法を確立することは出来ないと言われる。


すなわち外科医がより良好な結果が得られる画期的治療法を目指す場合、従来まで行われていなかった新しい方法に挑戦せねばならない。だがおうおうにして、こういった新たな挑戦はすぐに成功に結びつく訳ではなく、試行錯誤・紆余曲折を経て次第に完成されてゆく。熟練した先輩外科医たちは、口を揃えて"新法を開発する際、小さな失敗を冒すのはやむを得ないがそれは必要最小限に留め、それを反省しつつ改良を加え、新たなその治療法のの完成度を高めるべき"と言う。


私自身、皮膚切開を用いない下眼瞼形成術の開発にあたってまさにこの過程を経験し、次第にその完成度を高め、最終的にどのような症例に対応する治療法を確立したと自負している。今回の発表では従来まで行われていた"脱脂法"から、私が改良を加えた経結膜的下眼瞼形成術への過程を、その紆余曲折も含めて説明する。


目の下のくま治療について

目の下のたるみ治療について

美容医療のユーザーたちは、人知れずこの医療を享受することに重きを置くので、つい最近までこの医療関連情報は出づらい状況にあった。その結果、美容医療が他医療のような広がりを見せることはなく、比較的少数の施設で、さほど目立つことなく診療が行われていた。その結果、彼女・彼らはこの医療を提供する数少ない施設及び医師たちに完全依存していており、お気に入りの医師探しは不可能だった。

だが今から20年余り前に出現したインターネットの恩恵により、現在、多種多様な情報が瞬時に得られる時代に早変わりした。その結果、多くの人たちが美容医療情報を簡単に取得し、この医療は近年加速度的な広がりを見せた。そして、より良い医療を提供する医師探しが可能となり、美容医療に携わる医師たちはユーザーから選ばれる側に廻った。


つまり患者さん側が優位、医師たちは劣勢といった、従来までの立場が逆転した。だがこの状況は、医療を享受するユーザー側により大きな恩恵があるべき医療本来の姿を考慮すると、進むべき道として正しいとも言える。


我々美容医療に携わる医師たちは、普段クリニック内での診療を強いられており、外界との接触に乏しい。したがって情報収集の努力を怠ると、いわゆる"唯我独尊"に陥りかねない。そういった状況では進むべき方向を見失い、クリニックの舵取りが困難となりかねない。


この状況を打開するため、僕はクリニックを訪れるお客様たちの話に積極的に耳を傾けるようにした。するとクリニック・医師探しをするユーザーたちから、貴重な情報が得られるようになった。最近、あるユーザーから聞いたクリニック選択法が大変参考になったのでここで紹介する。


彼女はインターネット検索でクリニック・ホームページを閲覧し、その中から興味あるクリニックをいくつかに絞り込んだ。ホームページの取捨選択法を尋ねると、そのホームページから真摯に治療に取り組む姿勢や、情熱が伝わるかを判断し、形式的で特徴のないホームページのクリニックはすべて除外したとのこと。


しかし賢明なこの女性は、ホームページに記載されたインターネット情報を盲信することなく、その真偽のほどを自らの五感で確かめるため、実際に興味あるいくつかのクリニックに足を運んだ。彼女は鋭い五感で、病院の雰囲気、医師やスタッフの一挙司一頭足を注意深く観察した。医療サイドは気づかないが、我々はユーザーから面接志願者のように観察されていると言っても過言ではない。


それもそのはずで、治療を受けるユーザーからすると、高価な投資を用いた外見上コンプレックスを解消を行う判断をしようとしているのだ。特に美容医療は命を救う医療とは異なり、いわゆる"Elective Surgery(緊急性を要しない、随意に決められる手術)"なので、その結果は安全で確実なものでなければならない。したがってユーザーのその選択は、慎重になってもなり過ぎることはないため、医療提供側の態度を大変デリケートな目で観察している。


彼女曰く、医師が"やっつけ仕事的"だったり、あからさまに"事務的対応"だと印象が悪く、不合格にしたとのこと。また彼女が治療に前向きにな姿勢を見せた途端、医師とは異なるスタッフがやってきて、治療契約の締結に躍起となるクリニックも疑わしいとした。

何故ならそのクリニックは、治療契約を締結させた途端、治療2週間以内に治療をキャンセルした場合、治療費の半分をペナルティとしてユーザー側に請求するらしかった。


彼女はこの事実から、このクリニックが治療自体よりも売り上げ優先に運営していると判断し、選択肢から除外した。この例からわかるように、現在美容医療ユーザーたちが大変賢くなっている事実を、この医療を提供する側が依然過小評価している。そしてこの医療を提供する我々は、選ばれ側に廻ったことを謙虚に受け止めて、真摯な態度で日々努力しなければ、今後さらに激化するであろう過当競争に生き残ることは到底不可能だと僕は予想している。


銀座CUVOクリニックオフィシャルサイト

ビフォー&アフター写真

最近、美容医療の現場では過大広告に対する規制の話題が取り沙汰されるようになった。今回厚生省から規制対象になると警鐘された、いわゆる"ビフォー&アフター写真"だが、こういった症例写真は、何ら検閲もされずに掲載出来るので、その信憑性に関しては疑わざるを得ない例もあるということらしい。

確かにインターネットに掲載する写真は、フォトショップなどの画像処理ソフトを用いると、まるで整形外科治療をしたかの如く、パーツごとに改変出来る。近年、美容医療業界では医療側の供給過多、さらに景気の低迷で安定した顧客確保が困難となり、過大広告を用いてまでも、集客を図ろうとするクリニックが増加し始めたということであろうか。

当クリニックのホームページを例に挙げると、"ビフォー&アフター写真"は経過良好な、いわゆる"優等生組の症例"をモデルとして掲載している。実際に僕の治療を受けた患者さんたちは、この "優等生組の症例" 経過よりも少しでも劣っただけで、治療に不具合があったのではないかと不安を抱き始めることがある。それほど美容治療を受ける患者さんたちはデリケートな方々なのだ。

ましてや故意に術後写真に何らかの手を加え、実際の仕上がりよりも良く見せようものなら、得られた結果が治療後の症例写真と明らかに異なることとなり、"そんなはずではなかった"と、多くのクレームが舞い込むのは火を見るよりも明らかだ。

情報に溢れたインターネット

最近は誰もがインターネットで専門的な医療情報を簡単に入手来るようなり、患者さんたちの知識が多くなった。そのこと自体は大変好ましいことだが、そこに記載された情報を決して鵜呑みにすべきではない。ではどのようにすれば、正しいクリニック選びができるのだろうか。

正しいクリニック選択法で最も優れているのは、実際にその施設で治療を受けた患者さんを通して得られた情報を参考にすることである。何故なら、治療を受けた患者さんから自然に広がる口コミは利得勘定がなく、非常に信憑性が高いからだ。

だが、美容治療を受けた患者さんは、そのことを他人に知られたくないの場合がほとんどで、その情報を隠すことが多い。つまり、美容医療情報は、通常医療のように口コミだけで十分な情報量が出回らないため、何のつてもなく、美容治療を希望する新規患者さんはインターネットから得られる情報に頼らざるを得ないのだ。

だが先述の如く、インターネットに流れる情報は、いわゆる"諸刃の剣"で、良い情報と粗悪な情報が同等に溢れる"玉石混淆"な状態と言わざるを得ない。ではどのようにすれば、良くも悪くも情報のだらけのインターネットから、確実なクリニックを選択できるのだろうか。

クリニック選びのチェック事項

僕の推奨するインターネットを用いた正しいクリニック選択法について述べる。まず始めに行うべきことは、インターネットに興味のある症状、もしくは治療名のキーワードを入力し、表示されたホームページに目を通す。

次にそのホームページが以下のチェック項目を満たしているか確認する。

1.患者さんの求める情報が理解しやすく明確に記載されている。

2.治療を行う医師の情熱や思い入れが伝わる。

3.豊富な治療経験に基づいた信憑性のある治療症例が掲示されている。

その中から、"ピン"と来るクリニックを最終的に2〜3ヶ所選択する。次ににすべきことは、そのクリニックに電話もしくは、Eメールを送り、その反応をうかがう。患者さんに対して真摯な気持ちで治療を行うクリニックは、そこで働く職員も真摯な態度を示すはずである。つまりそのクリニックの電話やEメール対応から、そのクリニックの医療に対する真摯な態度の有無がわかる。

医師ー患者間での信頼関係

そこまでの過程で不信感がないと判断出来た場合、次に行うべき事は実際にそのクリニックに足を運ぶことである。そこで治療を行う医師とカウンセリングを行い、インターネット情報やクリニックの対応と、医師の姿勢に一貫性があることを確認すべきである。その結果、医師との信頼関係を構築できたならば治療を受けるべきで、そこで得られる治療結果はほぼ間違いなく予想通りの良好なものとなるであろう。

美容治療のように、患者さんの紹介(口コミ)に頼らず医療行為を選択する特殊な場合は、上記の如くいくつかの確認事項を確実にクリアすることが極めて重要である。その手間を惜しんで、インターネットと呼ばれるデジタルツールにその選択を一存出来るほどその選択は容易ではない。

我々は、車やエスカレーターのように便利な道具で運動不足、そして病気に陥る如く、インターネットもその使い方次第によっては、偽りや誇張された情報に我々は振り回され、結局誤った選択をしかねない。繰り返しになるが、医療行為の選択で最も大切なのは、インターネットを盲信するのではなく、あくまで医師ー患者間の信頼関係を確立することを最優先にした上で治療に望む姿勢を貫くことであろう。


銀座CUVOクリニックオフィシャルサイト

最後に

これまで数回にわたって、正しい美容クリニックの選び方について述べてきたが、その内容は私が開業してから過去7年間の経験に基づいて学んだことを中心に記載した。そのまとめとして特筆すべき点はなんと言っても、紙面広告から急速に取って代わったインターネット広告に関してである。

インターネット広告は諸刃の剣であり、うまく利用すると非常に有効な宣伝ツールである反面、クリニックにとって不利益な情報も一気に広がるリスクがある。もちろん適切な診療を行う限り、不利益な情報が広まる可能性はないので、治療を提供する我々は、患者様の利益最優先の治療に努めなければならない。

これまで述べてきたように、インターネット情報は信憑性のあるものと、全く信憑性のないものが、まさに"玉石混淆"の状態で提示されている。 インターネットを利用するお客様も、この手段をあくまで一つの情報収集ツールとして活用すべきで、そこにある情報を決して鵜呑みにすべきではない。

当クリニックは、ある時期からインターネット完全依存の宣伝広告からの脱却を試みた。その理由はインターネット上の露出を減らすことで、明らかに冷やかしで来院したり、治療に対する理解力の乏しい顧客層の治療を回避するためであった。

その結果、 治療件数は従来の2/3程度まで減少したが、良質の顧客層のみに治療が行えるようになった。その分、時間的余裕が生じたので、より丁寧な治療が行えるようになった。またいわゆる"クレーム患者"もほとんど皆無となり、極めて良好な診療環境が得られるようになった。

美容外科はかなり一般的になったと言われるが、その敷居はまだまだ高いと言わざるを得ない。依然クリニックを訪れる患者様の中には、まるで"清水の舞台から飛び降りる"ような覚悟でクリニックの門をくぐる方々も少なくない。

そういった患者様たちは、期待通りの結果が得られると、美容医療の価値を心底知るであろう。逆に、その結果に納得がいかなかったり、予想以上に高額な治療費を請求されたり、痛い経験など、一度でも嫌な思いをした患者様は美容医療自体を全否定するようになる。

つまり、そういった嫌な経験をした患者様は、それを経験した施設のみならず、2度と美容医療を受けようとは思わなくなるので、そういった顧客層が増えるほど美容医療業界全体の規模が縮小に向かってしまう。

人は良い噂より、悪い噂を10倍広める生き物である。技術や経験を持ち合わせず、一攫千金を狙ってトラブルを起こす医師は、自分のクビを締めるのみならず、この業界自体にも多大な悪影響を及ぼすことを忘れてはいけない。

また、競合他院の悪口を言って、自らのクリニックへ顧客誘導を図る輩も少なくないと聞。だが、そのような悪意のある行為も、結局は業界自体の縮小をもたらし、巡り巡って自らのクビを締めることになる。このような自己利益を優先にした行為は、患者利益を最優先にすべき医師の大原則からかけ離れており、その医師のモラルを疑わざるを得ない。

美容医療は我々の容姿上のコンプレックス、老いに伴うしみ、しわ、たるみ等を解消する画期的な医療である。このすばらしい医療を発展させるには、この医療につきまとう 拝金主義と決別し、通常の医療同様、患者様の利益を最優先にする大原則を決して忘れてはいけない。

最後に美容治療を受けるべきか、その治療をどの施設で行うかについて述べるが、このような重大決断は、治療を検討しているクリニックを実際に訪れ、担当医師と腰を据えたカウンセリングを行うべきである。そのカウンセリングを通して、自分の心や直感に訴える信頼感を築けたならば、治療を前向きに検討してもよいであろう。

結局、美容医療も従来医療と同様、人(患者)と人(医師やスタッフ)の信頼関係を基盤として、はじめて良好な医療が行われる。これまで何度も述べてきたように、 現代人は知らず知らずのうちにインターネット情報( デジタル )などに捕らわれ、盲信しがちである。

だが本当の医療は、インターネット( デジタル )など、あくまで情報手段の一つに過ぎないものに捕らわれるべきではなく、我々に生きる活力となるボランティア(奉仕)精神、思いやりや感謝などの良質な感情(アナログ)を最優先に行われるべきである。そしてこういった感動(アナログ)が美容医療を盛り上げる最大の鍵となることを明記して筆を置く。


銀座CUVOクリニックオフィシャルサイト

5.少なくとも5年以上、同一名称でクリニック診療をしている

-"石の上にも三年"と言うことわざにもある通り、何事もその実績と信頼が広く行き渡るのに、少なくとも3年は必要と言われる。 当クリニックの場合もそうであったが、 クリニックの社会的認知が得られるにはさらに長時間かかり、少なくとも5年程度の継続が不可欠であろう。

単に経費さえ支払えば、開業したてのクリニックでもすぐに広告宣伝は可能である。だがこういった広告宣伝による露出は、そのクリニックの本当の評判や信頼性とは全く関連性がない。

本物の信頼性や認知度は、そのクリニックで実際に治療を受けた人たちの実体験によるべきで、その評判が広がるには、情熱を持った医師が辛抱強く診療を継続する必要がある。逆に、開業から5年以内に経営者やクリニック名が変更する場合は、そのクリにニックに何らかの問題があると考えられ、そこで行われる診療自体にも懐疑的にならざるを得ない。

6.スタッフが明るく謙虚である

-患者さんの満足度を優先にする理念が存在し、その理念に向かって診療を行うクリニックでは、そこに勤務するスタッフが明るく謙虚なはずある。それは医療の原点が人々の幸せへの貢献であり、その献身的な仕事に共感を抱くには、謙虚で前向きな人間であることがその必須条件となるからだ。

したがって、従業員の明るさや謙虚さが、そのクリニックの健全度を測る指標になると言っても過言ではない。逆に営利優先に行う施設では、そこで働くスタッフも仕事はお金儲け優先と考えるうちに、本来最も大切に扱うべき患者さんに横柄な態度を示しかねない。

7.日頃から医師が治療結果を分析し、より良い治療のための努力を怠らない

-医療は日進月歩であり、治療を行った医師はその治療結果を分析し、何が最善の治療であるか常に検証する姿勢を持つべきである。最善の治療結果をもたらす努力を怠らない勤勉な医師は、その成果を学会や論文等で発表する事が多い。 逆に営利目的に治療を行う医師は、利潤を上げることを優先としているので、医学を学問的に研鑽する努力を怠りかねない。

8.クリニック理念が明確であり、医療の大原則に基づいている

-繰り返しになるが、医療の大原則は営利ではなく、患者様の悩みを解決すべく最善の医療を提供することある。この原則は人々の健康を扱う医療ビジネスの宿命であり、他ビジネスと根本的に異なる部分である。クリニック理念がこの大原則から外れていないことが、信頼のおけるクリニックかを知る重要な手がかりとなる。

逆に、最優先されるべきのは患者様の利益といった理念が不明確なクリニックは、営利目的に診療を行っている可能性があり、そういった施設では不必要、不適切な治療がなされるとも限らないので、注意が必要である。

9.治療を行う医師に美意識や美的センスが備わっている

-外科医は安定した手術結果を常に出し続ける宿命にある。それを敢行するには経験に裏打ちされた、揺るぎない技術を保持していることが大前提となる。だが美容医療に携わる外科医は、それ以外に"美とは何かを知る美意識"が不可欠である。

たとえ熟練した外科医が高度な技術を駆使して美容外科治療を行ったとしても、そこに美への追究心がなければ、得られた結果は不満足なものになりかねない。したがって美容外科医は、日頃から外科的技術のみならず、芸術的、美的センスを習得する努力を怠ってはいけない。


銀座CUVOクリニックのクリニック紹介

良質のクリニックに備わる条件とは

美容医療では高額治療費がかさむので、出来れば効率的に治療を受けたいと考えるであろう。また外見状のコンプレックスを解消するための治療なので、それを臨む人々は非常にデリケートならざるを得ない。

そのため、お客様たちはインターネット検索で出現する山のような数のクリニックからどの施設を選択すべきか当惑したという話を良く耳にする。そこで 今回は、私の経験から良いクリニックが保持する必須条件を列挙する。

1.クリニック独自の何かが存在する

-クリニック自体に特化する何かを有することは、そこに勤務する医師が情熱を持って診療している揺るぎない証拠となる。何故なら、他院にない独自のものを開発にあたって、その医師は並大抵ではない努力をしており、それは外科医にとって不可欠な集中力と熱意を有することを示すからだ。他院の二番煎じ、もしくは物まねの診療を行っている医師は努力不足であり、信頼性に欠けると言わざるを得ない。


銀座CUVOクリニック独自の目の下のくま治療

銀座CUVOクリニック独自の目の下のたるみ治療

2.医師自身がクリニック経営者である

-一見他者から分かりづらいが、クリニックによっていわゆる"オーナー(経営者)"と、実際に診療する医師が別のことがある。一般的に経営者は売り上げ優先でビジネスを展開しようとするが、医師は売り上げよりも患者さんに適切な診療を優先にすることが多い。

患者さんにとって適切な診療を最優先すると、無理、無駄な診療をしないことになり、売り上げ重視の医療と相容れない軋轢が生じ始める。このような2重体制ではクリニックの向うべき方向性に一貫性がなく、安定感を損ないかねない。その点、医師自身が経営者であると、患者さんを最優先にした安心感にある診療が可能となる。

3.治療料金体系が明朗、また、割引料金を広告宣伝の前面に出していない

-他院に行ったある患者さんから、広告宣伝で表示された安価な料金に釣られてあるクリニックを訪れたが、その途端、さまざまな理由をつけられて、広告より大幅に高額料金を支払わされたという苦情を聞いたことがある。広告宣伝に料金体系を掲載するのであれば、実際と異なる安価な料金を示すのではなく、本当に必要な経費を明示すべきであり、それがクリニックの信頼につながるはずだ。

初期治療料金を高く設定し、そこからディスカウントすることで割安感を引き出して顧客誘導しているクリニックがあると聞いたことがある。また、同様の治療を行う他院より割引して顧客を誘導することも常套手段ではあろうが、良好な治療を行っていれば、割引などを行わなくとも十分に集客されるはずである。やはり割引を行うクリニックには、割引をしなければ集客出来ないなんらかの理由があると疑わざるを得ない。

4.カウンセリング、治療、経過を診る医師が同一である

-大手クリニックには多数の医師が在籍するため、カウンセリング、治療、経過を見る医師がそれぞれ異なることがあるらしい。そういった際、万が一治療に不備があったとしても、治療を勧めた医師、実際に治療を行った医師、そして経過を診る医師が異なるため、その責任の所在が曖昧になる。

その結果、患者さんはたらい回し状態となり、たとえ満足な結果が得られなかったとしても泣き寝入りすることになりかねない。その点、カウンセリングから診療、経過まで同一医師が行う場合は、何が起ころうともその担当医師が全責任を取らねければならない。つまりその医師には多大な責任が生じるため、いい加減な診療は出来ず、十分な配慮をもって治療を行うことになるので、良好な結果が得られる可能性が高いはずである。


銀座CUVOクリニックオフィシャルサイト

インターネットの落とし穴

つまりインターネット広告は、いわゆる"諸刃の剣"であり、適切な治療を供給出来れば、集客には非常に有効な手段である。だが不適切な治療を行い、患者さんの満足度が低いと、逆に"口コミ"と呼ばれるインターネット掲示板で悪評を書かれ、集客に多大な悪影響を及ぼしかねない。したがって、インターネット広告を行う限り、その治療内容は各々のクリニックが専門とする揺るぎない技術を駆使したものでなければならない。

インターネット上で、クリニックの評判等を書き連ねた口コミ掲示板なども、一見信憑性があるように思われるが、匿名で記載されたその内容に必ずしも信憑性があるとは限らない。その中にはいやがらせなど故意の誹謗中傷や、そういったコメントに便乗して、些細な問題にも関わらず、誇張されたコメントが矢継ぎ早に増加する、いわゆる"ネット炎上"などが発生するようだ。もちろん、"火のない所に煙は立たない"とのことわざの如く、何も問題が無ければ、否定的な口コミは書かれようがない。したがって治療を行う我々医師は、常に細心の注意を払って治療に望まなければならない。

しかし、どんなに適切な治療を行ったとしても、治療を受ける患者さん側の個体差がある以上、常に100%満足な結果が得られるとは限らない。患者さんの年齢や体質により回復経過が異なることも多々あるし、最終結果に差異が生じることもある。その際は、医師-患者間の信頼関係を維持しながら、良好な結果が得られるよう、最大限の努力をすべきであろう。

治療を受ける方々が、インターネット情報を鵜呑みにすることも禁物である。日本のインターネットは、どのような情報発信を行っても、なんら規正や検閲を受けることが無いため、その内容はいわゆる"書き放題"の如く、野放し状態になっていると言っても過言ではない。例えば治療前後の比較写真なども、画像修正等を駆使すれば、実際よりも良い結果に改ざんすることも不可能ではない。

また驚くべき事に、他院医師が当院のホームページに掲載されたモデル患者写真を勝手に流用し、いかにも自分が治療したかの如く患者さんに説明していたことがあった。この事実は、たまたま他院を訪れた当院の患者さんから、私のモデル症例写真を他院で使用していたのを聞いて発覚した。当院に肖像権のある症例写真等を承諾なしに流用するなどは言語道断で、そういったことをする医師のモラルを疑わざるを得ない。

このようにインターネット宣伝は、最新情報を瞬時に大量の情報を発信できる優れた手段である反面、上記に述べたような問題点も多々ある。つまりインターネットは"切れ味の鋭い刃物"と同様で、使いようによっては非常に有効な情報ツールだが、使い方を間違えると、偽り情報が一人歩きし始めたり、そこに掲載された情報が悪用される可能性もある。我々はインターネット情報を鵜呑みにするのではなく、こういったインターネット2面性を理解した上で活用すべきである。


銀座CUVOクリニック公式サイト